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アメリカの民間開発ベンチャー『スペースX』は、現在運用されているロケットの中では最大の打ち上げ能力のあるファルコンヘビーロケットの打ち上げを日本時間11日午前8時に実施すると発表しました。
(上空の風の強さが規定値以上のため、打ち上げは明日以降に延期となりました)

アメリカの宇宙専門サイト『Space.com』によると、SpaceXの公式ツイッターアカウントでファルコン ヘビーロケット 2号機の打ち上げを現地時間4月10日午後6時35分(日本時間11日午前8時35分)に実施すると発表していると報じています。

今回ファルコンヘビーロケットにより打ち上げられるのはサウジアラビア企業の人工衛星『アラブサット6A』という大型の通信衛星です。アメリカの航空宇宙大手ロッキード・マーティンが製造・開発した人工衛星で質量は約6トン。これをファルコンヘビーロケットで地球静止軌道に投入します。もともとこの人工衛星は昨年12月に打ち上げ予定だったものの打ち上げが延期されていました。

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ファルコンヘビーロケットは2018年7月6日(日本時間)に初号機が打ち上げられた超大型ロケットで、形状としては『センターコア』と呼ばれる中央のファルコン9ロケットに、サイドコアと呼ばれるファルコン9ロケットの第1段ロケットを2機搭載しています。

ファルコンヘビーロケットとはセンターコア第1段、及びサイドコアはそれぞれ回収し再使用することが可能な設計になっており、前回の初号機の打ち上げではサイドコアの回収はそれぞれ成功しました(センターコアは回収失敗)。

▼ファルコンヘビーロケット(初号機)
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疑問なのは、現在運用されいるファルコン9ロケットはあれば使い捨ての打ち上げを行えば最大8.3トン(再使用のうちあでは5.5トン)まで打ち上げ可能であり、6トンの人工衛星の打ち上げに対してファルコンヘビーを使用する必要がありません。そのため他に『相乗り』している人工衛星があると考えられるのですが詳しい内容は不明です。

いずれにしてもファルコンヘビーロケットは2回目の打ち上げであり、ロケットの信頼性獲得のためにもスペースXは実績作りを行いたいという目的もあるのかもしれません。

ちなみにファルコンヘビーロケット3号機の打ち上げは今年6月に予定されています。