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アメリカ航空宇宙局(NASA)は月軌道を周回しているルナー・リコネサンス・オービターによる観測結果として、月では表面が太陽光に晒され暖かくなると水の分子が放出されているという新しい研究結果を発表しています。

これは先月発表された内容として、ルナー・リコネサンス・オービターに搭載されているライマン アルファ線マッピング装置(LAMP)という主に月の北極と南極のクレーター内部の永久影領域を含む月面全体の組成を調べる機器を使用した観測結果として、水の分子が月表面で正午を迎える頃、水の分子が月面から放出されていることを発見したとしています。

NASA’s LRO Sheds Light on Lunar Water Movement | NASA

月といえば、パサパサとした小麦粉がびっしりと覆われた地表を思い浮かべてしまうものの、実は2008年にNASAの極には、少なくともクレーター内部で太陽光が永遠と当たらない内部に大量の氷が今も手付かずで眠っていることが明らかになっています。その量は推定で10億トン程度と見積もられています。

▼月の氷の分布
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今回の研究はサウスウェスト研究所、LAMP装置の主任研究員であるクルト・レターフォード博士らが行った研究で、月の長い日照サイクルの間に(月の1日は27日)の間に月の温度がどのように変化し、レゴリスという月の土壌と個々の水分子がどのように結合し放出されているのか追跡した結果の成果だとしています。

なかなか専門的なことが書かれており理解することは難しいのですが、タイトルからも月を由来とする水の動きが観測されたというものであり、少なくとも月には水(氷)が存在し続けている決定的な証拠になっているものと考えられます。