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最近ペルシャ湾にアメリカの空母打撃群が到着し爆撃機を中東に派遣するという何か開戦に向けた準備を進めていると報じられていますが、仮に両国が戦争になった場合に気になるのはイランの戦力です。これに関して簡単に調べた限りではイランには米軍に太刀打ちできるような有効な戦力は限定的となっているようです。

戦争に勝利するにはまずはその国の戦力が重要になってくるのですが、今回素人ながらイランにはどのような兵器が配備されているのか、簡単に調べてみました。

イランといえば産油国の一つであるため強力な軍事力を配備しているのか思いきや実はそうではないそそうです。まず見ていきたい空軍戦力なのですが、調べてみたところ驚いたことにイランには旧式の戦闘機しか配備されていません。

Wikipediaによると、戦闘機として使えそうなのはアメリカ製のF-14A トムキャット、そしてソ連製のMig-29です。配備数はそれぞれ36機と40機。他はF-5というこちらもアメリカ製の戦闘機を102機配備しているもののいずれも旧式です。

▼M60パットン
M-60

陸軍はどうなっているのでしょうか。陸軍は強いのではないかと思いきやこちらも残念なことになっています。まず戦車はM60パットンという旧式のアメリカ製の戦車が950両購入したとなっているものの現在どの程度動くのかは不明です。

そしてイギリスのチーフテンという戦車を400両購入しており、加えてソ連製のT-55やT-62、T-72を配備。さらに自国開発のゾルファガールという戦車も100両あまり生産されて配備されているのですが、イラク戦争でのアメリカ戦車との実戦例を見てもイラクまでとはいかないもののほぼ一方的に撃破されるものと考えられます。

では海軍力はどうなのでしょうか。Wikipediaによると潜水艦が20隻程度、フリゲート艦も4隻、ミサイル艇は23隻程度。こちらもアメリカ軍からの攻撃を防ぎきるような戦力には全く至っていないと考えられます。

▼弾道ミサイル『エマード』北朝鮮のノドンを原型に改良したシャハブ3の派生。射程は1700kmとされている。
エマード
イランにはご存知の方も多いように北朝鮮製と言われている中距離弾道ミサイルがあるとされ、他にも複数の弾道ミサイルや地対地ミサイルが配備されていると言われています。その一部はアメリカ本土に届くような弾道ミサイルも含まれているとのことです。他には地対艦ミサイル、対空ミサイルにはレイピアやS-300といったものが配備されています。

いずれにしてもこの手の兵器はアメリカは既に把握しており、トマホークなどの利用し開戦後真っ先に叩く対象になるというのは過去の戦闘からも明らかになっているため、イランが有効運用できるのは開戦から短くて数時間、長く見ても数日間程度と考えられます。

アメリカがイランに侵攻するのかは未知数なのですが、調べた限りの戦力では仮に戦争になった場合、実戦経験が豊富なアメリカに対しイランが単独で攻撃を防ぐというのはほぼ不可能と考えられます。従って戦場ではこのような大型兵器ではなく小型のドローンや自爆攻撃などこれまでになかった兵器が運用されアメリカ側に出る例も目立つ可能性も考えられます。