1999KW4_1

大小様々な小惑星。無数に存在するそれは地球に近い軌道を周回していたり、偶然地球に接近するということがあります。これらは小惑星の中でも『地球近傍小惑星』と呼ばれるのですが、先日衛星を従えた二週小惑星が地球近くを通過したと報じられています。

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Space.comによると、ヨーロッパ南天天文台(ESO)は先月25日、チリのアタカマ砂漠で稼働している超大型望遠鏡VLTを用いて地球に接近した小惑星『1999KW4』およびその周囲を公転する衛星を撮影することに成功したと報じてます。

Telescope Spots Double-Asteroid System During Close Flyby of Earth | Space

記事によると1999KW4は今回地球から約520万kmまで接近し通過していったとしており、VLTにより通り過ぎる様子が撮影されそのデータは今月3日に公開されました。

1999KW4

こちらが実際に観測された画像です。観測された物は左で右は観測データからの想像図になります。このように1999KW4には間違いなく衛星が1つ存在していることが確認されました。

▼1999KW4を観測した超大型望遠鏡VLT
大型望遠鏡VLT_1

1999KW4とはどのような天体なのでしょうか。これまで分かっていることとしては『1999』という文字列が入っているように1999年に初めて発見された小惑星で、実は今回を含め地球に接近したのは4回目です。

1999KW4については主星つまり大きな天体をアルファ、衛星をベータと呼ばれることがあります。天体のスペックとしてはアルファが直径1.32kmベータが450m程度。質量はアルファが23億530万トンと見積もられています。

▼1999KW4と東京スカイツリーのサイズ比較(目安)
1999KW4_2

ではこの謎の衛星ベータはいったいどのように形成されたのでしょうか。説としてアルファから作られた天体である可能性が高いというものがあります。これはヤルコフスキー・オキーフ・ラジエフスキー・パダック効果(YORP効果)という、要は小惑星が激しく自転することで小惑星の物質が次第に赤道に集まりやがて表面から分離して周回軌道に留まるという説です。

1999KW4は定期的に地球に接近しており地球へ衝突する危険性はないのかという点についてはこれまでの軌道計算の結果少なくとも今後1000年は地球に衝突する可能性はほぼゼロと考えられています。

衛星を従えた二重小惑星というのはそこまで珍しいというものではなく、火星と木星の間にある小惑星帯にも複数個確認されています。
また詳しくは明らかになっていないものの、地球上にはほぼ同じ時期に2つのクレーターが形成された痕が残されており、ドイツのネルトリンガー・リースという直径24kmのクレーターから42km離れた地点に直径3.8kmのクレーターがあり、双方は今から1500万年前に形成されているため二重小惑星が落下した可能性があると言われています。
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