PC-24_1

先日A-10という攻撃機が荒れ地での離着陸試験を行ったという内容を紹介したのですが、実は民間機でも未舗装滑走で運用可能な機体が存在します。今回はその機体であるピラタスPC-24を紹介します。

今年4月、オーストラリアのの滑走路の滑走路に着陸したのはピタラス社が開発したPC-24というビジネスジェット機です。実はこの機体、この手のジェット機では極めて異例な未舗装の滑走で運用できるという性能があります。


こちらが実際に撮影されたもので旅客機がオフロード着陸を行うという航空事故以外で見たことがない映像になっています。これが世界で唯一、PC-24が行えるという離着陸性能です。

そもそも未舗装の滑走路での着陸を可能とする仕様に仕上げられたのでしょうか。詳細は不明なのですが、同社によると未舗装着陸に対応したことで着陸可能な滑走路は同種の機体と比べ2倍に増えているとしています。その数は2万空港としており、全長2930フィート(893m以上)の世界で運用されている空港であればほぼ100%離着陸することができるとしています。

機体スペックとしては旅客機として運用する場合は最大11名(通常使用では8名)の乗客と1名のパイロットを載せ運用可能。また座席取り外して貨物機としても運用可能で最大飛行距離はパイロット1人の状態で3900kmです。

動画でも映し出されているように救急用としても運用可能であり、オプションとして電動リフトなどを搭載したモデルとして運用も可能としています。

PC-24

このような未舗装の滑走路に着陸できるようにするため前回紹介したA-10と同じようにエンジンは通常のビジネスジェット機よりも高い位置に配置しており、航続距離に影響がでるにも関わらず重く頑丈な降着装置を搭載することで唯一無二のタフな旅客機に仕上げらたとしています。