スパイス250_1

近年、軍用機が運用する爆弾といえばGPSなどを搭載しピンポイントでターゲットを破壊できる能力がありますが、これが使用できないような環境下でも精密誘導が可能という人工知能を搭載したイスラエルの航空爆弾です。

一般的なマルチロール機で運用可能な航空爆弾で従来の精密誘導爆弾に人工知能や機械学習を搭載したAutomatic Target Recognition(ATR:自動ターゲット認識)という新技術を加えたものになっているといいます。

Israel’s Rafael integrates artificial intelligence into Spice bombs

開発されているのはラファエル アドバンスト ディフェンスシステムのスパイス250という既存の精密誘導爆弾で重量は115kg、75kg弾頭を搭載し投下位置から最大で100kmほど滑空しターゲットを破壊することができるものです。

アップグレード内容については地形データを爆弾に搭載されたコンピュータに入力し人工知能とディープラーニング技術を組み合わせることで妨害されるなどしてGPS誘導が効かない場合でもどこを飛行しているのか精密誘導を可能にしているとのこと。

スパイス250

爆弾単体で地上ターゲットを識別する能力があるとしており、例えば戦車であれば戦車の3Dデータモデルが入力されており照合することで集団の中に存在する目的のターゲットのみを破壊することが可能とのこと。加えて移動している対象物についても識別と攻撃ができるとしています。

スパイス250はF-16という西側諸国が多く利用しているマルチロール機であれば4連ラックを搭載することで最大16発を搭載することができます。