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少なくとも1日1回、何らかの食事で牛肉や何らかの乳製品を摂っている人がほとんどと考えられるのですが、この牛が育つ過程で発生するのは強力な温室効果ガスのある『メタン』です。この牛由来のメタンに関してメタンを生成する微生物が少ない牛を育てることでこれを抑制するという研究が進められています。

草を食べるウシは、草の繊維質を複雑な消化器系を使って分解することで、炭水化物を得ている。この消化の過程で生じるガスが、温室効果ガスとしても知られる大量のメタンだ。米環境保護庁(EPA)の推定では、米国が排出するメタンの約25%がウシによるものだという。たかがげっぷとは侮れない量なのである。

NATIONAL GEOGRAPHIC

近年の猛烈な雨や台風はいずれも地球温暖化が原因だなどと言われることがあるのですが、その地球温暖化を発生させているのは水蒸気が約90%、残りの10%の中に温室効果ガスなどが含まれています。内訳としては約60%が二酸化炭素、約20%がメタンとなっているのですが近年、牛の消化器官から発生するメタンについて問題視されることがあるのはご存知の通りです。

この牛の消化器官から発生するメタンに関して今月7月に発表された最新の研究としてイギリスのアバディーン大学は牛の消化器官には代々、次の世代に引き継がれる『遺伝的な菌』がいることがわかったそうです。つまり、複数ある菌のなかから比較的メタンの生成量の少ない菌を交配させるかまたは子牛に移植することで低メタン牛という種が作れるはずだとしています。

非常に簡単にできそうな案ではあるものの一筋縄ではいかないということも記載されており、特に農家は発生させるメタンの量よりも作られる牛乳の量や肉の質つまり経済的利益をもたらす遺伝子を持つ牛を優先しがちだとしており、温室効果ガス削減を定めない地域では低メタン牛を育てるにあたって何らかの優遇措置をとる必要がでてくるとも説明しています。

牛乳や牛肉は様々な製品に使用されており無くてはならない食材なのですが、年々消費が増え続ける一方で車などとは異なり牛から排出される温室効果ガスについてはほとんど気にする人はいないと思います。
研究者によると既に育てられている低メタン牛については顕著な副作用は無いとしているのですが、「牛肉の質が悪くなった」「乳の味が変わった」などという農家もでてくることは考えられ、導入についてはまずは農家の理解が必要になってくものと考えられます。
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