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インド宇宙研究機関(ISRO)は現地時間今月22日チャンドラヤーン2号を搭載したロケット『GSLV Mk-III』を打ち上げこれに成功したと発表しました。同探査機は今後月面の南極に着陸を行い地表の探査を実施する予定です。

国内外の複数メディアによると、インド宇宙研究機関(ISRO)は今月15日に打ち上げを計画していたものの燃料系統で不具合が発生し延期されていたチャンドラヤーン2号の打ち上げを実施し、正しい軌道へ投入することに成功したと発表しました。



チャンドラヤーン2号は順調に月軌道に送り込まれた場合、来月6日から7日にも月の南極地域に着陸を行う予定です。探査ミッションではローバーにより移動しながら土壌サンプルを直接回収しその場で科学分析を行うという計画になっています。その中でも注目なのは月南極域に存在している水の発見を直接目指すというものです。

月面に対して探査機が着陸した例は旧ソ連、アメリカ、中国の3カ国のみとなっており今回の計画が成功すれば世界で4番目の快挙となります。

チャンドラヤーン2号
今回打ち上げられのはオービタ、ランダー、そしてチャンドラヤーン2号と名付けられたローバーで、着陸機ランダーと探査車ローバーはロシア製となっています。月軌道を周回するオービタにはNASAと欧州宇宙機関の観測機も搭載されています。

ローバー、チャンドラヤーン2号は地球質量で50kgの探査機で6輪の車輪で地表を動くことができる仕様になっており、設計寿命は1年です。

ちなみに『チャンドラヤーン1号』は2008年10月に打ち上げられた月軌道上から探査を行う月探査機で、月面鉱物マッピング装置『Moon Mineralogy Mapper』により水の存在を示すスペクトル吸収を月面の広範囲より検出することに成功しています。これは月に水が今も存在する決定的な証拠とされています。

インド宇宙研究機関としてはチャンドラヤーン3号の打ち上げも計画しており、地表サンプルを地球に持ち帰るサンプルリターンを行う予定です。