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日本の防衛省は昨年より導入に向けた研究や検討が報じられていたステルス戦闘機で垂直離着陸可能なF-35Bに関して42機導入することを正式に決定したと報じられています。

防衛省は、事実上「空母化」する海上自衛隊の護衛艦での運用を想定する戦闘機として、短い滑走路で離陸し、垂直に着陸できるアメリカ製の最新鋭のステルス戦闘機「F35B」を選定したと発表しました。防衛省では、合わせて42機を購入する計画です。

去年12月に策定された防衛計画の大綱と中期防衛力整備計画には、短い滑走路で離陸し、垂直に着陸できる戦闘機を導入する方針が盛り込まれていて、防衛省は、ことし3月から機種の選定作業を進めてきました。

NHK
今回の選定について「F-35B以外の選択肢は無かったのか」という疑問については、「短い滑走路で離陸し、垂直に着陸できる戦闘機」という基準からみると事実上F-35B以外の選択肢以外存在しません。理由として唯一あるとすれば『AV-8B ハリアー II』が存在するものの旧式であり、将来的にF-35Bに置き換えられる機体であるためこの点からも世界で運用されている機体を見てもF-35B以外にはないということになります。

▼米海兵隊におけるF-35B


F-35Bはアメリカのロッキード・マーティンが中心となり開発されたF-35シリーズの一つで揚陸艦から飛び立ち着陸することができる機体です。よく似た機体としては空母で運用できるF-35Cがあるもののこちらはカタパルトという装置で加速に対応している一方で垂直離着陸は行う事はできません。F-35Bは強襲揚陸艦といった揚陸艦から自らの推力で離陸し、垂直着陸・半滑空状態で着陸することができます。

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日本はF-35Cを運用できる空母は保有しておらず、揚陸艦は保有しているためF-35Bが運用されることになります。F-35Bを運用するには海上自衛隊最大の護衛艦であるいずも型護衛艦を改修が必要となります。いずも型護衛艦に搭載できるF-35Bについては最大でも10機程度といわれています。

日本におけるF-35Bの運用計画については2017年頃より本格的に動き出していたことが過去に報じられています。また沖縄県の伊江島にはアメリカ軍が運用するF-35Bの離着陸施設がすでに運用されており、このような基地での訓練が導入に合わせて実施されていくものと考えられます。