HR 5183 b

私達の太陽系のように天の川銀河には無数の惑星系があります。その一つ『HR 5183』という惑星系に奇妙な天体が公転していることが明らかになりました。なんと彗星のように高い偏心率をもつ天体です。

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宇宙ニュースサイト『Space.com』によると地球からみておとめ座の方角、約102光年離れた天の川銀河系内に高離心率の巨大ガス惑星が公転しているのを初めて観測したと報じています。

This Newfound Alien Planet Has a Truly Bizarre Looping Orbit | Space

この惑星は『HR 5183 b』と名付けられ質量は木星の3.23倍あるという巨大ガス惑星です。実はこの惑星が公転しているHR 5183は1990年代から観測されていたもののHR 5183 bは発見出来ていなかったといいます。なぜ巨大ガス惑星の発見が遅れてしまったのでしょうか。

それには理由があり、まずこの惑星の公転周期です。地球であれば太陽の周りを365日で一周しています。しかしHR 5183 bは27400日あります。これは75年に匹敵します。ただ、この天体の詳しい軌道がわかっておらず正しくは27400日±11000日としています。従ってこの天体については最大で公転周期は約105年としており「100年の公転周期のある惑星」と表現されています。

そしてもう一つ、公転軌道が高離心率となっている点です。離心率(軌道離心率)とは軌道の線が円から離れているかを表す値で地球は0.016、水星はわずかに楕円となっており0.2。高離心率となる彗星として例えばハレー彗星では0.9となっています。この数値が高くなればなるほど放物線に近い形となり、例として二度と太陽系に来ることはない惑星間天体オウムアムアでは1.19です。

ではHR 5183 bの離心率はどのくらいになっているのか。観測の結果0.84(±0.04)となりました。これは太陽系の小惑星のほとんどが0から0.35となっていることからも飛び抜けて高い数値であり、まるで彗星のような離心率になっていることが容易に想像できます。


こちらのアニメーションはHR 5183 bを太陽系に置き換えた場合のシミュレーションです。いかに円軌道からかけ離れた軌道をもっているのか確認できます。

記事によるとこれまで観測された惑星(小惑星や準惑星、恒星以外)の中でこのような極めて長い公転周期をもつ系外惑星(太陽系外の惑星のこと)は史上初となったとしています。また高離心率の理由については詳しいことは明らかになっていないものの「もともと別の惑星系にあったものの弾き飛ばされ、浮遊惑星になった後に恒星に捉えられ軌道が再形成されたのではないか」という趣旨説明をしています。
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