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中国の北中部に位置する河南省。三門峡市で先日、とある鉱山業者が茶色の山肌に緑の塗料を塗り周囲の山肌に色を合わせるような行為を行っていたことが明らかになりました。

中国メディア『澎湃新闻』よると、今月12日午後、山肌に緑の塗料が塗られていたのは三門峡市に位置する複数の山で、当局によると調査の結果、三門峡金江鉱業有限公司の子会社が管轄する鉱区だったことが分かった報じています。

三门峡一矿区山体被指“喷绿”,企业曾被中央环保督察组点名_绿政公署_澎湃新闻-The Paper

記事によると、この問題はネットユーザーが「採掘エリアの山が緑に塗られている」としドローンで撮影した写真や動画などを公開したことで話題になっていたもので、当局の目に入り対応していました。12日には河南省環境環境学部教育センターの担当者は「環境部が対応にあたっており、現在調査を行っている過程で結果は直ちに報告する」とソーシャルメディアで報告しているとのことです。

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現時点で明らかになっていることとして、三門峡金江鉱業有限公司の子会社は管轄する鉱区の自然回復作業を行うことになっていたものの、斜面が急であり植物が生えないと判断したといいます。その後、2019年7月に河南九金科技有限公司という別の企業に相談したところ、粉塵抑制のための緑色の特許製品『液体粉塵抑制剤』があると薦められたといいます。当時この企業は「薬剤は自然に分解されやすく二次汚染はない」などと説明していたといいます。

通常、このような薬剤を散布する場合、林業当局に許可を得る必要があるものの鉱山企業は一切手続きをしないまま8月末に散布していたといいます。

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記事によると黄河湿地保護区にあたる三門峡地区では現在多くの企業が無秩序の掘削を行っており、保護地域の多くの山岳地帯には大量の廃棄物が捨てられていると2016年11月に伝えています。
また今回緑の塗料を散布した企業については2017年11月に、2012年から2016年にかけ黄河湿地自然保護区で違法採掘を行っていたことが明らかになっていたものの三門峡市政府はこの企業に対して対応を行っていなかったことが発覚。当時の副市長や幹部など多くの人が処罰されたことがあったとのことです。