砺剣-1(LJ-1)_1

8月末から9月にかけて開催されたMAKS国際航空ショーことモスクワ航空ショー。実はここの中国ブースで開発中と考えられる砺剣-1(LJ-1)というステルス無人機のモックアップが展示されていたことが明らかになりました。

中国メディア『新浪网』によると展示されてい砺剣-1ことLJ-1は西安科技(CCKW)および西北工业大学が共同研究しているもので、機体は無人偵察機や戦闘機ではなく第5世代の無人標的機として開発されているものだとしています。

記事によると具体的な性能としては巡航速度はマッハ0.8、最高飛行高度は10,000m。最大飛行時間は1時間で、最大9Gの機動飛行ができるよう設計されているとしています。砺剣-1は通常の軍事用無人機のように地上の滑走路から発進させる以外も爆撃機のハードポイントに搭載する形で空中展開することも可能だとしており、非常に低コストで再利用もできるよう設計されているとのこと。

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砺剣-1は西側の最新鋭有人戦闘機であるF-35およびその他の第5世代・4世代戦闘機、またステルス巡航ミサイルの飛行特性をシミュレートする能力があるとしており、ステルス性能としてはF-35と同等としています。従って中国空軍はこの無人標的機を使用することで西側のステルス戦闘機や巡航ミサイルに対応する各種訓練が行うことができ、近代化された情報戦における戦闘能力を大幅に強化することができるとしています。



記事によると、現在アメリカのF-35を初め中国のJ-20、ロシアのSu-57などが実戦配備、または将来実戦配備が薦められており世界の空軍はステルスの時代に突入しているとし、中国空軍にはJ-20というステルス戦闘機があるものの、日々の訓練および標的訓練で使用するにはコスト高すぎる他、そのような訓練が行えるだけの機数はそろっていないとしています。そのため、このような安価な無人標的機訓練機を導入することで空軍以外も陸軍、海軍でも対ステルス機訓練が行うことができ、情報戦闘に勝つための土台を築くことができるとしています。

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正しい内容は不明なのですが、LJ-1にはレーダージャマーなどを搭載できる設計になっており、これは米軍のADM160という空中発射型デコイのような運用方法でJ-20と共同運用が可能だと記載されており、一般的な攻撃目標としての標的機としてではなく実戦での利用可能な無人機として開発が進められているものと考えられます。