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人間が宇宙で活動する際に必要となるのはモジュールと呼ばれる一般的に金属で作られた密閉空間です。一方ビゲロー・エアロスペースは空気で膨らませて使う次世代モジュールを有人月・火星探査などの採用に向けて開発を進めています。

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ビゲロー・エアロスペースが今月12日報道陣に公開したのはB330という膨張式モジュールです。B330は容積が330m3と、これ一つで国際宇宙ステーション全体の実に1/3の容積があるという巨大モジュールです。このモジュールは従来の金属で作られているのではなく丈夫な繊維などから作られているもので『膨張式モジュール』などと呼ばれています。

Bigelow's B330 - an autonomous, expandable independent exploration space station - NASASpaceFlight.com

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B330を開発しているビゲロー・エアロスペースはホテル王として知られる富豪、ロバート・ビゲロー氏により設立された企業で、2006年と2007年にジェネシスIとIIという同じ膨張式モジュールを打ち上げ展開に成功しています。また2013年にNASAと正式契約を結び1780万ドル(約18億円)の資金提供が行われています。
そしてビゲロー・エキスパンダブル・アクティビティ・モジュールことビゲロー膨張式活動モジュール(BEAM)が2016年に実際に打ち上げられ国際宇宙ステーションに接続・展開されました。これが世界初の膨張式モジュールとなります。



資金、技術、そして実績を確実に得ているビゲロー・エアロスペースは2016年にB330の打ち上げにユナイテッドローチンアライアンス(ULA)とパートナーシップを結び2基を打ち上げる契約を結んでいます。また現在はアメリカが中心となり月軌道に建設する小型宇宙ステーション『ゲートウェイ』のモジュールとして6社開発しているなかの1社がこのビゲロー・エアロスペースで採用に向けた開発が進められています。

▼地上試験型のB330内部
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B330は膨らませた状態でのサイズは全長9.5m、直径6.7mで同社によるとこのモジュール内部にはトイレ、実験・分析装置、生命維持装置など宇宙飛行士が数カ月間滞在可能な設備が全て整っており単体で独立した宇宙ステーションとして利用することができると主張しています。仮に今後の宇宙開発で同社の製品が選ばれた場合はB330初号機は42ヶ月以内、2号機は28ヶ月、3号機は22ヶ月以内に製造可能だと説明しています。

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B330は1回の打ち上げで軌道上に展開することができるとし、4人であればほぼ無期限に5人であれば数カ月間滞在することができる環境を提供できるとのこと。

NASAが進める今後の宇宙開発について実績などからも最有力候補の一つであることは間違いなく、非金属のモジュールが月軌道や地球軌道に展開される可能性は高いと考えられます。
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