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未だにどのように開発を進めるのか詳細が示されていないF-2戦闘機の後継機となるF-3。これに関してアメリカの軍需大手ノースロップ・グラマンは参画する用意があるなどと報じられています。

米国防産業大手ノースロップ・グラマンの新駐日代表オム・プラカシュ氏は16日までに、航空自衛隊の主力戦闘機F2の後継機開発を巡り、競合に参画する意向を明らかにした。日本政府が日本主導の国際共同開発を選択した場合には、日本企業に重要な技術についても情報を開示する用意があるとの認識を示した。

北海道新聞
F-3に関しては数年前からどのような機体にするのか案がいくつか示され既にエンジンなどの開発はある程度進んでいるのですが、機体自体については外国技術も導入しながら主要部分は日本製を用いるという日本主導の国際共同開発案で開発することを発表しています。

ただ、そのような方針が示される一方で2020年度予算案にF-3の開発費は具体的な額は示さない事項要求となり年末に向け機体の概念をまとめ金額を算定する方針です。したがって、現時点でどのような案で機体を開発していくのかはまでは発表されていません。

今回報じられたのはかねてよりF-3の開発に参画を示していたノースロップ・グラマンです。ノースロップ・グラマンはYF-23という米空軍のステルス戦闘機の開発で製造した機体が有名で結局、ロッキードマーティンのF-22が選ばれたという経緯があります。またステルス爆撃機B-2や採用されなかったものの世界初の艦上無人ステルス攻撃機X-47Bなどを開発したのもこの企業です。
そのノースロップ・グラマンについては2018年7月に報じられた内容によると、防衛省に対して提供可能な技術を2度にわたり示したとされており、参画に向けた関心は高いとされていました。



記事によると、日本主導の国際共同開発案で進められた場合、日本企業に対して重要な技術情報を開示する用意があると同社の駐日代表が話したとしています。この表現をどう読み解くべきなのかは難しいのですが、少なくとも過去に開発した従来機をベースとした案という意味ではないものと考えられます。

欧米では既に第6世代戦闘機の開発が進められている中で、10数年後には世代遅れになる可能性もある第5世代戦闘機の開発をこれまで通り進めていくのか、それとも欧州の第6世代戦闘機に参画するのか様々な案がありまずは年末に向けて難しい判断が進められると考えられます。