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自然界に存在する放射性物質『ラドン』。この気体状の物質に関して韓国では新築のマンションから世界保健機関(WHO)の勧告基準を値を超えるものが多く確認されたと報じられています。

韓国メディア『毎日経済』によると、韓国の国会議員が環境部から提出を受けた資料の結果として、昨年11月から今年5月に竣工したマンション9団地、60戸における入居前の屋内ラドン濃度を測定した結果として、62%のマンションの室内から世界保健機関(WHO)勧告基準である1m3当たり148ベクレルを超える物件があったとしています。

`라돈 아파트` 공포 현실로…"신축 10곳 중 6곳서 검출" - 매일경제

記事によると、最大のものでは勧告基準の2.4倍にあたる345.4ベクレルのマンションがあったといい、昨年の時点で環境部は全国の新築アパートでは入居者と建設会社の間で紛争が相次いで生じる可能性があるとし対策を議論していたといいます。
また既に一部マンションでは入居者がランドが検出されたトイレや棚などを交換してほしいと要求した事案があるものの会社側が拒否したことで消費者紛争調停手続きが進行しているとしています。

放射性希ガス『ラドン』についてはWHOが肺がんなどの病気の原因になっているとしており、肺がん患者の3~14%がこのラドンが原因と推定しています。また韓国では1級発がん性物質としてラドンを定めています。

韓国では地盤の関係からラドンが多く放出されていることがありラドン検出器の貸し出しなども行われています。法律として『室内空気質管理法』というものが存在しており、2018年1月以降はマンションは室内ラドン濃度が1m3当たり200ベクレル、2019年7月以降に完成したマンションでは148ベクレルを超えては行けないと定めています。しかし、基準値を超える数値が仮に検出されたとしていも罰則は設けられていないらしく購入者とのトラブル生じるのは必然と考えられます。

韓国では2018年に寝具や衣服など様々な製品に放射性ラドンを放出するモナザイトが含まれていたことが発覚しこのような製品が一斉回収されるという前例があります。韓国ではこのようなことから放射線や放射性物質に関しては非常に敏感であるため今後ラドンマンション問題は全国に広まっていく可能性があります。