P3C

水上艦そして水中の潜水艦を広範囲で索敵可能な哨戒機という機種があります。これは海に面する国であれば多くが導入している機体なのですが、一方韓国ではこの機体を操縦できるベテランパイロットがなんとゼロという実態が報じられています。

ソウル新聞によると今月17日、国防委員会所属の共に民主党の国会議員が入手した資料『海軍飛行機及び操縦士保有状況』によると、海軍における少佐級のベテランパイロットが誰一人いなかったという実態が明らかになったとしています。

[서울신문] [단독] 北 위협 커지는데… 잠수함 탐지할 P3 베테랑 조종사는 ‘0’

同資料によると、韓国海軍では中尉・大尉級の操縦士は存在しており、80人により任務についているといいます。ただ、10月に1人が初めて少佐に進級したものの他の業務でも航空機操縦任務があるといい専門のパイロットではないといいます。

記事によると、広範囲を探知可能な哨戒機は対潜作戦の核心戦力だとし、北朝鮮の潜水艦による脅威が増す一方で飛行時間1000時間を超える少佐級のベテランパイロットが存在しない現状について、現状では潜水艦識別などの任務遂行能力が相対的に低くなっていると海軍出身の専門家は話しています。

ベテラン操縦士が不足していることについて原因は軍で操縦士として働いた後に飛行時間が一定を満たすと民間航空会社に転職する人が多くいるとしています。民間企業であれば少なくとも軍で働くよりも業務が楽であることが転職の理由に挙げあられています。

韓国海軍では来年から少佐に進級予定の海軍士官学校出身者は15年間必ず海軍で働かなければならないことを定めた上で、操縦士航空手当を引き上げるなどの対策を用意しており今後状況が改善されるのではないかとしています。


P-3哨戒機

同機は1950年代にアメリカのロッキード社が開発した対潜哨戒機で現在アメリカを始め日本やカナダ、韓国など複数の海軍で運用されています。最新の発展形1975年に製造が始まったP-3Cという機体で機体の老朽化が進んでいるものの多くの海軍では主力哨戒機として運用され続けています。