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地下に設けられたサイロから弾道ミサイルを発射する米空軍の一連のシステムで運用されていたのはフロッピーディスクです。もちろんただのフロッピーディスクではなく8インチサイズの更に旧式モデルで、これが現代の補助記憶装置にすべて置き換えられたと報じられています。

C4ISRNETによると大統領から命令を受けて地下から核弾頭を搭載した弾道ミサイルを発射するネバダ州オファット空軍基地。過去に「時代遅れの空軍コンピューターシステムで8インチフロッピーディスクディスクが運用されている」と話題になっていたことに関して、今年6月の時点で非常に安全なソリッドステートデジタルストレージソリューションに置き換えられたと報じています。

The US nuclear forces’ Dr. Strangelove-era messaging system finally got rid of its floppy disks

今回置き換えられたコンピューターシステムとは戦略的自動コマンド・アンド・コントロール・システム(SACCS)と呼ばれているもので、1975年以降現代まで当時運用されていたIBM製の8インチフロッピーディスクが使用されていました。
このことが2016年に米政府監査院が発表した報告書で取り上げられネットニュースとなりその後、置き換えられることが発表されていました。

▼左から8インチ、5インチ、3.5インチフロッピーディスク。8インチフロッピーディスクの容量は初期タイプのものでは109.4kb(0.1094MB)
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なぜ世界最強とされる軍隊で未だに8インチフロッピーディスクが運用されていたのかについては非常に単純であり当時、米国防総省の報道官は「簡単に言えば現在も機能しているため」と口にしていました。
また非常に古いシステムでありIPアドレスなど持っていない時代のものであるためある意味で現代のシステムに比べるとセキュリティ面も優れているという特徴があったといいます。

もちろん日々訓練に使用し消耗するような銃や戦闘機などとは異なりこのような古いシステムは非常に長持ちすることは知られているのですが、流石に8インチフロッピーディスクとなってくると現代では通用しなくなっていました。具体的にはその修理とメンテナンスです。

国の安全保障につながるSACCSを運用するにあたっては軍と民間の要員が必要となるものの、現場で作業にあたっている人は非常に若く経験が浅いといいます。またハンダゴテと場合によっては顕微鏡を使用して修理する必要があるなど専門知識が必要となっていたといいます。現代の機器はパーツが故障した場合そのパーツがすべて新品のものと交換されてるものの今までは交換ではなく抵抗や配線、ICなどを取り外すということが現場で行われていたとしています。

アメリカではこの8インチフロッピーディスク問題を指摘してされた当時、他でも同種の古いシステムが運用されており2020年末を目処に更新されることになっています。その費用が桁違いの額になっており2015年度における開発や整備、更新にかかった費用は合計で804億ドル、当時のレートで約8兆8000億円と実に日本の国防予算の1.6倍に匹敵する額となっています。

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