サハラギンアリ_1

身近な虫『蟻』。世界中に多種多様な種がいることが確認されているのですが、最近サハラ砂漠に生息する蟻に関して、昆虫界でトップクラスの移動能力をもっていることがわかったと報じられています。

 サハラギンアリ(Cataglyphis bombycina)は、きらめく極小のミサイルのようだ。焼けつく砂漠で輝きを放ちながら、暑さに倒れた動物を探して駆け回る。その足の速さは、昆虫全体で見てもトップクラスだということを明らかにした論文が、10月16日付けで学術誌「Journal of Experimental Biology」に発表された。

NATIONAL GEOGRAPHIC
ドイツ、ウルム大学の生物学者ザラ・ペッファー氏はチュニジアに生息しているサハラギンアリという種に関して研究を行った結果、この蟻は1秒間あたり自身の身長の108倍もの距離を移動することができることが分かったとしています。

これは仮に身長170cmであれば秒速183.6m/sというとてつもない速度であり、ウサイン・ボルトの100mの記録すら赤ちゃんのハイハイに感じるような数値になります。なぜこの蟻は急ぐ必要があるのか。

サハラギンアリ_2

この蟻については体が金属光沢を放つ特殊な体毛で覆われているなど、明らかに熱に対応した体型をしておりおそらく熱の影響を抑えるための進化ではないかとしています。研究者によると「餌となる死体をすばやく効率的に探し回るのに不可欠な能力を獲得したと考えられる」と考察しています。

今回の実験からはサハラギンアリは1秒間に50歩ほど素早く足を動かし、足が地面と接する時間はそれぞれ7/1000秒という速さだったことも分かったとのこと。ちなみにこの砂漠には近縁の種としてサハラサバクアリという体長がわずかに大きい種がいるものの移動速度については1/2程度しかないとしています。

蟻といえばその社会性が人間と似ているなど様々な研究がされている昆虫にもなるのですが、スピードという分野でも特化した能力を持つ興味深い種が確認されたことで今後、筋肉や神経、脳といった分野でも研究が進められるものと考えられます。

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