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次世代の乗り物として注目されている水素を用いた自動車。燃料電池自動車(FCV)と呼ばれており、大気中の酸素と補給した水素を反応させ電気で走るというものです。このFCVである水素バスに関してソウル市は来年運行を目指していたもののある理由から実現が難しくなったと報じられています。

簡単にまとめると
  • ソウル市では来年までに37台の水素バス運行を予定していた
  • 地元住民と地元の国会議員が水素生産基地の設置に反対している
  • 建設にあたって説明はなかったとしている
韓国メディア『マネートゥデー』によると、ソウル市が来年運行を予定している合計37台の水素バスに関して計画が失敗する危機に陥っていると報じています。その原因は地元住民らによる反対活動です。

[단독]내년 서울시 수소버스 37대 운행 무산위기 - 머니투데이 뉴스

記事によると今年5月にソウル江西区開花洞素材江西公営車庫は江原道三陟という日本海に面する西側の地域と韓国の南西部にある慶尚南道昌原市がそれぞれ産業通商資源部が進める水素生産基地の構築事業の対象地に選ばれていました。

水素バスの運行と必要な水素の生産拠点はソウル市も積極的に進めてきたものなのですが、水素生産基地の構築事業の対象地となる地元住民らの反対活動が広まり、水素生産基地対象区画の指定が取り消されるという事態になったといいます。


ソウル市は今年12月に7台、来年に30台の水素バスを導入し運行を開始する予定で、燃料となる水素は1日あたり1200kg生産する予定でした。産業通商資源部によると、まずは3つの施設を建設し2022年までに全国で18ヶ所に水素生産基地を建設する計画がありました。

生産基地の反対活動をしているのは地元の自由韓国党の国会議員とその住民らであり産業省は説明会などを開いたものの説得することはできずソウル市に対して指定取り消しを通知していたとのことです。
一方で地元からは「水素生産基地と補給施設の建設について事業対象地域の選定あたって住民に対しての説明や協議が行われなかった」と話しており、手続き上の問題と基地が建設されることでの問題、特に安全性を指摘しており、ソウル市と産業通商資源部に対し建設計画の中断を要請したとしています。

産業通商資源部は「当初の計画では今年6月にも生産基地の着工に入る予定だったものの地元からの強い反対により失敗に終わりました」「取り消された江西の代わりに他の地域を選定し来年までに3つの生産基地を整備する計画です」と話しています。

いずれにしてもソウル市が計画通り37台のバスを運行するには水素生産基地と補給施設の追加も必要であり事実上来年の運行開始は出来ない見込みです。

*抄訳したものを掲載しています