F-15J

日本の航空自衛隊の主力戦闘機として現在約200機が配備されていますが、老朽化した機体のアップグレードとしてアメリカ側に要求していたことに関して、米国国務省が要求を認めたと報じられています。

Defence Newsによると米国国務省はF-15戦闘機のアップグレードパッケージに関して日本側の要求を承認したと発表したと報じています。

Japan gets US nod for $4.5 billion F-15 upgrade package

記事によるとこの承認により日本は最大で98機のF-15Jに対してF-15JSI(Japanese Super Interceptor)に改修することができ、AESAレーダーの搭載や新型コンピューター、また電子戦が可能になる他にもこれまで運用が不可能だった新しい兵器の運用が可能になるとのことです。

具体的に新しいレーダーはF-15戦闘機の戦闘爆撃機型であるF-15Eストライクイーグルに搭載されている『AN/APG-82(v)1 multimode AESA』に置き換えられる他、Advanced Display Core Processor II Mission System Computerという装置、AN / ALQ-239というデジタル電子戦システム、そして新しいGPSなども含まれているとしています。

このような改修が施されることでF-15Jは迎撃戦闘機という枠からF-15Eに近い戦闘攻撃機(マルチロール機)に生まれ変わるということなります。また運用できる兵器もこれまでの空対空ミサイルの他にもロッキード・マーチンが開発したAGM-158統合空対地スタンドオフミサイル(JASSM)を運用できるようになるとしています。

▼JASSM
JASSM

▼JASSMの試験


航空自衛隊のF-15Jは1980年代以降に日本の三菱重工がライセンス生産した機体で1987年に90機が改修プログラムでアップグレードされました。以降このタイプのアップグレードが施されてきたものの財政的・政治的理由によりすべての機体がアップグレードすることは出来なかったとのことです。
特に2007年に民主党政権政権が誕生したことでアップデートプログラムが大幅に縮小され事実上中止となっていたといいます。