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一時期日本でもペットとして人気を集めたフェレット。白と黒の体毛に覆われたイタチに似た動物なのですが、実は今から10年以上前に仕事で捕獲作業をしていた警察官が今年になり殉職していたと報じられています。

大分県警大分中央署で交番勤務だった2002年に通報を受けて捕獲を試みたフェレットに手をかまれ、感染症の治療を続けていた県警の男性警部補が今年1月に41歳で死亡していたことが、県警への取材で判明した。地方公務員災害補償基金県支部は7月、警部補の死亡を公務災害と認定した。

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記事によると、殉職した41歳の警察官は2002年6月に「公園にフェレットがいる」という通報を受け出動し捕獲作業にあたっていたといい、実はこの作業中に手を噛まれるというトラブルがあったといいます。その後同年9月頃に蜂窩織炎(ほうかしきえん)という感染症を発症しました。
そして2019年1月にこの感染症が原因で死亡していたことが明らかになったとのことです。

蜂窩織炎について調べてみると、例えば動物に噛まれて感染する以外も手術後や火傷、水虫など皮膚のキズや病気になった箇所から感染するとしており、場合によっては全く傷が無くても発症することがあるとのことです。炎症の原因はレンサ球菌とブドウ球菌というよく耳にする菌によるもので、発症した場合は体調不良が主な自覚症状で、他には発熱やおかん、頭痛といった風邪のような症状も出てくる場合もあるとしています。

治療については抗生剤の投与で速やかに回復していくといい、多くの人は重症化はしないという印象を受けます。ただ、稀に合併症で人体組織を急速に破壊する皮膚感染症や血液に潜在し続ける菌血症を患うことがあり、同じ症状が繰り返して発症するとリンパ管が損傷することで組織が腫れたままになるなど症状が続くとのことです。

その上で発症した場合どの程度リスクのある病気なのかについて『今日の臨床サポート』という医師が記述した資料によると、リスクのない患者ではほぼ100%治癒する病だとしています。ただ、患者自身に糖尿病や免疫不全といった基礎疾患がある場合は重症化する可能性があるとしています。

近年、登山ブームからキャンプブームに移り変わり自然と触れ合う方もいらっしゃると思うのですが、野生動物をはじめ自宅で飼われているペットに関しても、自身の免疫力が低下したことが原因で病気を発症する可能性はゼロではないため日常的な手洗いやアルコールでの殺菌は心がけたいところです。