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155mmサイズの砲弾を飛ばす榴弾砲は日本を含め世界各国の軍で採用されているのですが、一方アメリカでは現在70km程度の射程となっているXM1299という試作車両では満足しておらず、将来的に射程が100kmの自走榴弾砲の開発を目指していると報じられています。

中国メディア『环球网』軍事版によると、Defense Blogという軍事系メディアが報じた内容として、全長899cmの砲身を搭載した58口径『XM1299 155mm榴弾砲』の最新写真がソーシャルメディアにアップロードされたと報じています。

美军“超级大炮”再曝新照 射程要增加到100公里

現在この新型車両は、現在米陸軍で運用されているM109 パラディンと155mm榴弾砲よりも射程と発射速度の両方を向上させた車両になっているとしています。具体的には砲身を39口径から58口径と大幅に長くしたことで必然的に射程を伸ばすことができ、38km程度の射程から70kmまで伸ばすことができているとのこと。砲身はXM907 155mm榴弾砲のものが搭載されています。

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ただ、米軍としてはこの射程には満足していないと記載されており、新しい弾薬を用いることで射程を100kmに達することを目指しているとしています。この射程を実現させるにはロケット推進砲弾やスーパーチャージャー、自動ローダー、射撃管制システムも合わせて開発する必要があると紹介しています。

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射程数kmの主力戦車に比べると開発は盛んに行われてはいない自走榴弾砲。ドイツでも射程が80km程度の155mm自走榴弾砲の開発が進んでいるとされており、安全な地点から比較的安価な実弾を撃ち込むという兵器はアメリカやドイツ以外でも進んでいくものと考えられます。