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先日、韓国の光州北区旧光州刑務所の墓地から記録されていない大量の遺骨が発掘された件に関して、光州事件に参加していた一般市民が殺害された遺骨の可能性が高いとして今後精密調査が実施されると報じられています。

1980年に韓国軍がクーデターを起こし、民主化を支持した民衆を武力鎮圧したことで100人以上の死傷者が出たとする事件。今回発掘された遺骨はこの事件に強く関与している疑いがあるとしており、以降行方不明となっている親族からなるグループが徹底調査するべきだとする声明を発表したと報じられています。

"옛 광주교도소 발견 유골 5·18 관련성 철저히 밝혀야" :: 공감언론 뉴시스통신사 ::

記事によると、5.18(光州事件)遺族会、負傷者会、拘束負傷会など3つの団体は23日に共同で「発見された遺骨は光州事件で行方不明者となり埋葬されたという核心疑惑を確認する決定的な手がかりになる」と共同で声明を出しました。
合わせて「法務部は関連省庁と協力し共同調査団を結成し、遺骨の精密感式と埋葬経緯を調査しなければならい。この調査には団体が要請した法医学者と光州事件の専門家の立ち会いが必要だ」としています」

また遺骨が発掘された場所以外でも未確認の遺骨が出てくる可能性があるとしており、追加の発掘調査が必要だとしています。団体によると「この遺骨発見位置は一般の出入りが厳しく制限されている場所で何の記録がない遺骨が40体発見されたことに関して検察は徹底的に調査しなければならないとしています」

一方、法務部は今回の事案に関して9人の真相調査団を結成しているとし、法務部・国防部・検察・警察・専門家などで組まれた合同調査班とこの日初となる会議を開き今後の対応を協議したとしています。

今回発掘された40体あまりの遺骨については個人を特定するものが一切見つかていないことから遺族らとDNA分析を行うことが決まっています。
その上で、仮に遺族らと血縁関係が認められた場合、当時逮捕したり拘束した人を虐殺した可能性がゼロではなく人道上でも非常に問題となる可能性が考えられます。また発掘された遺骨の中には刑務所に収容されているはずがない子供の骨や、通常では絶対に残るはずがない強い力で何かが貫通した頭蓋骨に付けられた円形の穴があり、仮に光州事件と無関係だったとしても遺骨が何の記録もなく埋葬されたのかを説明しなければならない義務が生じてきます。

その上で、仮に混乱で負傷した人が刑務所に運ばれたなどという言い訳も考えられるものの病院に運ばれていないという時点で非人道的なことがこの刑務所で行われていた可能性があります。また当時現場で回収した遺体をここに埋めたという最も責任を回避できるようなことを言い出す可能性があるものの、どのような経緯で遺族に隠す必要があったのか、埋めた人物や関係者は少なくとも一人以上は今も生きていることが考えられ今後何らかの証言が出てくる可能性も考えられます。