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油を使わずフライドポテトなどが作れるなどとノンフライヤー調理器が販売されていますが、実はこのような製品で調理した場合、人体に有害なアクリルアミドという物質が生成されるとし、韓国で調査が行われた結果として欧州の基準値を超えていることが分かったと報じられています。

韓国メディアYTNによると、ジャガイモのような高炭水化物食材をノンフライヤーで調理した場合、材料を少なく入れ長時間加熱した場合に有害物質のアクリルアミドが多く作られることが分かったとしています。

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これは韓国消費者院が行ったもので、ノンフライヤー10の製品関して取扱説明書に記載されている最大調理時間と最小の材料で冷凍ポテトを200度以上に加熱した場合、アクリルアミドが1kgあたり最大で1.72mg検出されたとしています。
この数値は欧州の基準では3.4倍、国内基準でも1.7倍の数値になっているとのことです。またノンフライヤーの使用説明書どおりに調理した場合では10個の製品のうち4つの製品で欧州連合の基準を超えるアクリルアミドが検出されたとしています。

記事によると、ソウル峨山病院家庭医学科教授の話としてアクリルアミドはWHOは発がん性の懸念がある物質に分類しており、摂取量が多い場合神経系に影響を与え感覚異常やしびれ、痛みのような症状が発生するとしています。

今回調査対象となった10製品を販売している各メーカーは有害物質を最小限に抑えるレシピを追加し消費者に対して理解できるよう説明書等を明示する対応をとることになったとしています。


今回の調査ではノンフライヤーで調理した場合に作られるアクリルアミドは特に長時間同じ食材を高温加熱し続けた場合、つまり表面が軽く焦げるような色になった食材からより多くのアクリルアミドが含まれていたことが分かったとしています。

炭水化物を焼くだけでアクリルアミドが作られる

アクリルアミドはノンフライヤーで調理した食材以外でも市販されている製品に含まれていることが明らかになっています。
日本の農林水産省によると、平成27~28年度に同省が実施したアクリルアミドの含有実態調査結果として、市販のフライドポテトには最大で1kgあたり1mg(中央値0.23mg)、ビスケットでは最大で1kgあたり4.6mg(中央値0.61mg)含まれていることが分かったとのこと。

同省によると「加熱していない生の食材にはアクリルアミドは含まれていない」「炭水化物を多く含む原材料を高温(120℃以上)で加熱調理した食品に含まれる可能性がある」とし、コーヒー豆、ほうじ茶葉、煎り麦のように、高温で焙煎した食品にもアクリルアミドが高濃度の含まれており、水に溶けやすいため飲料水にこれが含まれていることがあるとしています。

アクリルアミドは食材を加熱した場合に作られるもので、炒めものや手作りの焼き菓子、トーストにも含まれていることが確認されているとのことです。

農林水産省の『食品中のアクリルアミドの含有実態調査』という資料では食品ごとにアクリルアミドの含有量を調査した結果が報告されています。
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