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NASAが今世紀にも有人探査を目指しているのか火星です。これは人類としては初の惑星探査ということになるのですが、先立って火星における氷の分布について新しい研究を発表しました。それによると地表のすぐ下に氷が存在していることが明らかになったとしています。

カリフォルニア州パサデナにあるNASA、ジェット推進研究所に所属する研究者によると、火星の軌道上を周回している探査機マーズ・リコネッサンス・オービター及びマーズ・オデッセイによる観測結果として、火星の高緯度及び中緯度の後半にの地下に浅い氷の層があることが分かったとしています。

NASA Maps Out the Water On Mars. Some Will Be So Easy to Get, You Could Dig it Out With a Shovel - Universe Today

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こちらが観測により判明した氷の位置です。単位はメートルとなっており、極に近い高緯度に広がる赤紫っぽい色のところでは最も地表付近に氷が存在しているとされ、その深さは10cm程度下と考えられています。
そして中緯度になるにかけ氷が存在する深さも深くなるのですが、赤っぽく示されているところで約80cm程度下となっています。

記事によると、惑星探査を行うにあたって水は主要な資源だとしており、火星ミッション決定されるかいなかの決定要因にもなるとしています。


人間が生きていく上で水は必要不可欠です。一方で十分な量の水を火星に運ぶには重く格納スペースも必要となります。もちろん火星地表に重い水を着陸させるとなると難易度が高くなる他、その方法も限られてきます。従って必然的にミッションにかかる費用が増大するという問題があるのですが、現地で水を調達することができれば飲料水として使用すること以外も植物を育てたり、分解することでロケットの推進剤を作り出すことも可能になります。



また今回の研究結果からは氷を掘削するにあたって特別な機器は必要ない可能性があるとしており、スコップのようなものでも集めることはできるとしています。

今回の研究に関してNASAのホームページでは『宝の地図』と表現し発表しており、重要性がどのくらいのものなのを伺えます。