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植物や農業に携わっている人であれば接することが多い元素、リン。このリンは地球上の生物にとって必要不可欠な物となっているのですが、増え続けるリンの需要について人間の尿からリンを生産する案があるとことです。

水素、ヘリウム、リチウムと続き原子番号15番のリン。カルシウムやマグネシウムなどサプリメントで摂取されている方がいる一方でリンのみを摂取しているという人はほとんどいないと思うのですが、実は成人の体には800gほど含まれているとされています。

That's a relief! We have a way to recover phosphorus from our urine

リンは地球上の生命には必ず含まれおり、現時点でリンを必要としない単体生物は発見されていません。ここからもいかに必須なのかは明らかなのですが、もちろん植物にとっても必要不可欠なもので需要が増しているといいます。

リンはそもそもどのように生産されているのか。リンを含む肥料の場合、最も安価に抽出するにはリン鉱石から取り出す方法があります。しかし、リン鉱物は世界中にあるわけではなくトップ5はモロッコから西サハラにかけ、また中国やアルジェリア、シリア、ブラジルでこの5つの地域だけで世界の貯蔵量の実に84%をしめています。

リンは一度使用した場合、例えば金や鉄といった金属のように再生することはできず、継続的に安定抽出することを考えた場合、供給については不確実性があるとされています。


では他の抽出元はないのか。記事によると実は私達人間にそのヒントがあるとしています。人間からは尿を介して年間で500gのリンを排出しているといいます。つまり1日あたり1.4g程度排出しているということになるのですが、100万人を超える人口がひしめき合う都市で考えた場合、この尿が唯一の最大の供給源になる可能性を秘めているといいます。

現在多くの企業が尿を含む排水からリンを回収する技術開発を進めており、匂いのある尿を無臭で安全な市販肥料に変える最適な技術を見つけるための競争が既にはじまっているといいます。この技術開発は宇宙分野でも注目されており、他の惑星でリンを含む鉱物が簡単に見つからなかった場合は尿由来のリンを作ることで安定的にリンを供給する案もあるとしてます。

1960年代と比較し2014年までに肥料の生産量は実に10倍に増加しており、その中にも大量のリンが含まれています。今後地球人口が増えていく中で食糧の生産に必要なリンの量も増えていくことが予想されており、リンの新たな供給元の確保というのが注目されていくのかもしれません。
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