オウムアムア

2017年に太陽系を狙撃するような形で突如観測されたオウムアムア。これは後に太陽系の外側からやってきた恒星間天体として最初に観測された天体となりました。昨年にも2つ目の天体が発見されているのですが、このような天体について本当に太陽系の外側からやってきたのでしょうか。

太陽系に度々現れる彗星。このような彗星は何れも太陽系内で形成された天体の一つです。一方、オウムアムアボリソフ彗星は太陽系の外側からやってきて二度と太陽に近づくことはないとされています。
しかし、太陽系と言っても私達人間のスケールからは非常に広範囲に広まっており、本当に太陽系外からやってきたと言い切れるのか疑問が残ります。

この謎について日本の国立天文台の研究チームによると、オウムアムアやボリソフ彗星といった恒星間天体が太陽系内で造られ中心部まで飛来すると想定した場合、考えられるのは惑星が周回するはるか外側に広がるオールトの雲という1000~10万天文単位(地球と太陽の1000~10万倍の距離)から飛来する説が考えられます。

双曲線軌道を描く天体の起源―恒星間天体か?それともオールトの雲からか?― | 国立天文台(NAOJ)

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このオールトの雲に何らかの質量の持った天体が接近した場合、オールトの雲にある小惑星の軌道がかき乱されその一部が太陽系中心部に飛来することが予想されます。
そこで国立天文台は観測された恒星間天体の飛来速度に達するにはどの程度の質量を持った天体がオールトの雲の中を通過する必要があるのか計算した結果、木星の数倍程度の質量を持つ他の天体がオールトの雲内部を通過し小惑星が最近通過した場合を除き恒星間天体の速度に達することは難しいという計算が導き出されたとしています。

もちろん木星の数倍程度の質量を持つ天体が通過したという可能性はゼロではないものの、そのような天体は熱を帯びている場合もあり、一方で太陽系の周辺で巨大ガス惑星などは現時点で観測されてないことから、恒星間天体はこれまで通り太陽系の外側から飛来した可能性が高いとしています。

国立天文台によると、恒星間天体は今後も複数見つかるはずだとしており発見数が増えることで恒星間天体の謎の研究は進むはずだと説明しています。
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