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東アジアで最も多くの新型コロナウイルス感染者を出している韓国やイタリア。噴霧器を使用し街中の地面を消毒しているような映像を良く見るのですが、これは意味がある行為なのでしょうか。一部専門家は消毒効果を否定し逆に拡散させている可能性があると指摘しています。

2020年3月11日、韓国・ソウル新聞は、韓国最大野党「未来統合党」の黄教安(ファン・ギョアン)代表が行っている防疫ボランティアの効果について報じた。 記事によると、新型コロナウイルス感染拡大を受け、韓国では総選挙(4月15日)の候補者らが選挙運動の代わりに防疫ボランティアを行っている。

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韓国では集団感染が発生した場合、担当者が横一列に並び消毒液を地面に吹き付けている様子がよく報じられています。記事では選挙に向けて立候補者らが消毒活動を行っているという、ある種のパフォーマンスが行われているとのことなのですが、この消毒液散布について専門家らは「防疫には役に立たない」という指摘が寄せられていると報じています。

具体的には、スプレー消毒は視覚的には消毒された感覚を与えるものの、実際には散布範囲が不明瞭なため消毒効果が低く、むしろ表面に付着したウイルスをさらに拡散させる恐れがあることから防疫指針では禁止されているといいます。また新型コロナウイルスについては大部分が密閉された室内で感染が拡大することが分かっており、ウイルスの路面での生存時間は長くないため野外でスプレーを散布することは実効性に欠けるとのこと。

ただ、豚コレラでは地域から出る車両等、職員の靴なども消毒されていることを考えると消毒はしないよりもしたほうが良いとも考えられるのですが、少なくとも人の手が触れるような屋内ではなく野外の地面を消毒する行為についてはさほど効果は薄いとみてよいと考えられます。