新型コロナウイルス_1

先日、日本の球団で嗅覚異常を訴えた選手がPCR検査を受けたところ新型コロナウイルスで陽性となったと報じられてました。この球団でも同じような症状を訴えた人が陽性となったのですが、この新型コロナウイルスの初期症状として嗅覚異常というのはそもそも正しいのか、今回は韓国で行われた3000人の聞き取り調査結果を紹介していきます。

日本と文化、習慣また気候が似ている韓国。東アジアでは中国を除き最も多くの感染者を出しているのですが、先日日本の球団関係者の症状として話題になった新型コロナウイルスの初期症状としての嗅覚異常に関して韓国ではどうなっているのでしょうか。

[단독]대구 확진자 3191명 중 15%, 후각이나 미각 잃었다 - 중앙일보

実は韓国では日本で話題になる前から疑わしい例が合ったらしく、中央日報によると嗅覚機能の低下を訴えた人が確定者となった例があり、突然の嗅覚異常そして味覚機能の不全が発生した場合、新型コロナウイルス感染している兆候だという内容が掲載しています。当時、この手の怪しい内容についてはあえて紹介しないようにしていたのですが、今回同様の内容が日本でもトレンドになっていたためあえて海外の例を紹介します。

韓国メディアの記事によると、大邱市(テグ市)という過去に宗教団体が原因で大規模な感染爆発が発生した地域で3月8日から3月24日の期間、大邱地域のみで新型コロナウイルスの確定者3,191人を対象に嗅覚と味覚に関して感染者に対して電話でのモニタリング調査を実施しました。結果、この症状を訴えたの感染者は以下の通りとなりました。
  • 嗅覚異常は386人(12.1%)
  • 味覚異常は353人(11.1%)
  • 嗅覚と味覚の両方に異常があったと回答した人は251人(7.9%)

更に調査を進め3,191人のうち完全無症状の1,462人を選び出した調査結果が以下の通りです。これは喉の痛みなどが原因で嗅覚や味覚に異常が出る場合を考慮したものであり、全く普段と変わらない人の感染者、つまり無症状感染者でどのくらい味覚・嗅覚に異常があったのかの割合になります。
  • 嗅覚異常は189人(12.9%)
  • 味覚異常は143人(9.8%)
  • 嗅覚と味覚の両方に異常があったと回答した人は119人(8.1%)

大邱市の対策本部長は「モニタリング調査の結果に現れたように、発熱やのどの痛みなどがない無症状の健康な人であっても嗅覚や味覚喪失を感じる場合ウイルス検査を受け自己隔離に入るが正しい」と話しています。また「実際の3191人のうち嗅覚や味覚異常を答えた488人のうち156人が20代、71人が30代、72人が40代だった」と説明しています。

このことからも特に若い世代で敏感に嗅覚異常を訴える傾向があると主張しており、新型コロナウイルスの感染の有無を調べる上で、体温測定などと同様に嗅覚等の異常も追加することが望まれると考えれます。