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先日、フランス空軍が配備しているファラール戦闘機を用いたサプライズが実施されたものの、後部座席に座った会社経営者が離陸後間もなく緊急脱出しコックピットから打ち上げられる事故があったと報じられています。フランスでは同じ事故が昨年発生したばかりでした。(左画像は参考資料)

フランスで先ごろ、従業員からのサプライズプレゼントで戦闘機に搭乗することになった64歳の会社経営者の男性が飛行中に誤って緊急脱出装置を作動させ、上空2500フィート(約762メートル)でコックピットから放り出される出来事があった。

予期せぬ搭乗体験での緊張感からパニックに陥った結果の行動とみられる。男性はパラシュートにぶら下がった状態で地面に落下したが、幸いにも重い傷を負う事態には至らなかった。

CNN
CNNではあまり詳しく報じられていないのですが、航空関係のニュースサイトによると今回の企画は戦闘機にこれから乗ることになると会社経営者に知らされたのはフライトの数時間前だったといい、社員らの企画してくれたということで断ることができなかった雰囲気になっていたとのこと。

このフライトについては『見学飛行』というプログラムが実施されているといい、政府関係者やセレブなどに開放されているものだといいます。用いられたのはフランス空軍の主力戦闘機であるファラールB戦闘機とのこと。その後経営者は医師の診察を受け、飛行プログラムは3G未満に押さえる必要があると言われました。

▼事故機
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しかし、トラブルが発生します。離陸後戦闘機は滑走路上で上昇し重力が最大で4.5Gに到達。4.5Gに達したのは約10秒以内だったとしています。なぜ医師の診察よりも高いGがかかってしまったのか。実はこの内容がパイロットに正しく伝わっていなかったことが原因でした。


その後経営者は-0.63Gに達したところで股付近にあるレバーを引き自ら緊急脱出。経営者の座った座席はロケットモーターが火を吹き、飛行速度200kt(370km/h)で飛行中の機体からキャノピーをぶち破り機外に脱出しました。経営者はパラシュートで着地したものの大きな怪我はなかったとのこと(顔に軽い負傷)。ちなみに脱出した高度は約610mでした。

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また今回の緊急脱出に関して、経営者が着用したヘルメットが緊急脱出の衝撃で脱げてしまうトラブルが発生したとのこと。原因についてはよくわかっていないものの、首のストラップが正しく装着されていなかった可能性があるとしています。

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海外ではこのような戦闘機に乗る際は緊急脱出のやり方など簡単な訓練を受けた上で搭乗させるという内容をみたことがあるのですが、正しく実施されていたのかは不明です。またヘルメットの着用や高Gで飛行したことについても問題があります。

今回の緊急脱出で戦闘機側は少なくとも億単位の被害がでていること間違いなく、その負担は国民が支払うことになりそうです。

ちなみにフランスでは昨年3月にも同じ用に一般人をファラール戦闘機に載せたところ緊急脱出する事故が発生しており、このようなことからまともな訓練は実施されていないのはほぼ確実と考えられます。

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