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新型コロナウイルスに関して新生児に関する研究は非常に少なく明らかになっていないことが多いのですが、韓国メディアによると国内の事例として、新生児のウイルス検出量は同じく感染した母親よりも最大で100倍ほど多かったという研究内容を報じています。

朝鮮日報によると、生後27日目に新型コロナウイルス感染症の陽性判定を受けた新生児のウイルス排出量に関して母親より最大100倍多かったという研究結果を報じています。
この研究はソウル大学ポラメ病院小児青少年科ハン・ミソン教授の研究チームにより明らかになったもので、16日に発刊された国際学術誌「臨床感染症(Clinical Infectious Diseases)」に、このような研究結果を発表されました。研究として新型コロナウイルス陽性判定を受けた母親と生後27日の女の子のウイルス排出量などを比較・分析したものです。

모유 수유로 코로나19 자연회복된 신생아…바이러스량은 母의 100배 - Chosunbiz > 테크 > 과학/바이오

結論として、新生児の新型コロナウイルスによる症状が最も高くなったとき呼吸器と大便などから採取した新型コロナウイルス検出量は母親より最大100倍多かったことが分かったとしています。研究チームによると新生児の糞便のウイルス量は陽性判定日から18日目まで高いレベルで維持されたとし、特に感染後10日目の呼吸器検体と糞便のウイルスの数値のみを比較した場合で母親よりも約100倍高いレベルになっていたと説明しています。

被験者となった母親と新生児は2020年3月8日、新型コロナウイルスの陽性判定を受け同じ病院の同じ病室で入院治療が開始されました。新生児は出生後に他の家族などから感染した可能性が指摘されていますが具体的な感染経路は明らかになっていないとのこと。

その新生児は入院時の体温が37.6℃。症状としては発熱と鼻づまり、全身黄疸症状がありました。入院翌日には体温が38.4℃まで上昇。以降、断続的な嘔吐と咳の症状を見せたものの呼吸困難などの重症の症状で悪化しませんでした。入院中は数回胸部X線検査を実施しており良好な状態が維持されたとのこと。


具体的な治療内容としては医療スタッフは抗菌剤や抗ウイルス剤を投与せずに授乳を継続しながら新生児症状と兆候を観察。新生児の状態が好転し、3月23日にPCR検査で陰性判定を受けて26日に陰性判定を受けた母親と一緒に退院しているとのことです。

今回の研究で明らかになったのは成人と新生児の違いです。記事によると同じく新型コロナウイルスに感染した母親は血液や尿、母乳などからはウイルスが検出されなかったのに対し、新生児は血液、尿、便、唾液などを含むすべての検体からウイルスが検出されたとしています。したがって研究チームは、新生児は成人よりも体内でウイルスの転移のリスクも高いと判断しています。

研究者は「成人よりも免疫システムが未熟な新生児の場合、新型コロナウイルス感染んは脆弱であり、ウイルスの数値も相対的に高いことが確認された」「新生児を含むした乳児感染者の治療についてはより厳格な管理が要求される」と書き綴っています。