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昨年より北朝鮮経由で入ってきたと考えられるアフリカ豚コレラウイルスが南北境界線付近で複数確認されています。問題は致死率が95~100%とする致命的なウイルスがイノシシにより媒介されるという問題です。これに関して韓国ではある方法で拡散を防ぐことができていると報じられています。

韓国メディアYTNによると、アフリカ豚コレラウイルス媒介の主犯である野山を動き回る野生のイノシシについて誘導することに成功したという内容が掲載されています。

[전국]'아프리카돼지열병 막는다'...멧돼지 유인 개체 수 조절 | YTN

これは韓国の研究グループにより、従来よりも簡単に捕獲することができる策が考え出されてたもので、具体的には家畜として飼育されている雌豚の発情時期の分泌物を用いるというものだといい、それを撒き監視カメラやGPS、センサーを用いてイノシシの出没をリアルタイムで観察することで野生のイノシシを簡単に捕獲することができるというものです。

研究チームによると過去2ヶ月の間に合計4回実験を行い、分泌物が野生のイノシシを集めることを確認したとのこと。

慶北動物衛生試験所の職員によると「野生イノシシの個体数調節がアフリカ豚コレアなど家畜伝染病拡散遮断に最も大きい核心要因になっています。今後家畜伝染病予防に多いに役に立つと思います」と話しています。

この方法はイノシシ以外にも野生のシカ、野良猫などでも有効の可能性があるとしてさらなる研究が進められる予定です。



冒頭紹介したようにアフリカ豚コレラは豚に一度感染すると治療する方法は一切なく、感染を広めないためにその農家を中心に半径数キロの同じ養豚農家の豚をすべて殺処分するという対応が行われています。ただ、それでも野生動物などを介して広まることが確認されており、特に山間部を走り回るイノシシに感染した場合は長距離を移動し他の養豚農家の豚に感染させる可能性が指摘されており、韓国では策を新たに設置するなど一帯を封鎖する措置がとられていました。