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アメリカ疾病予防管理センター(CDC)によると、国内のとある合唱団で新型コロナウイルスの集団感染が発生した原因は2時間半程度の練習であったとする論文を発表しました。この研究内容はライブハウスの他にも学校等での合唱などの行為の危険性を伺うものとなっています。

新型コロナウイルスに関して最近、鼻の奥よりも口に数倍多くウイルスが含まれていることが分かったと報じられており、改めて飛沫・エアロゾル感染の危険性が指摘されています。
一方、最近アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は、ワシントン州スカジット郡合唱団で集団感染が発生した事例について、1人の感染者から当時同じ空間で練習していた87%のメンバーに感染、うち2人が死亡する自体になっていた内容を発表しています。

1人の感染者から合唱団の87%が新型コロナウイルスに感染した事例が報告される | ナゾロジー
High SARS-CoV-2 Attack Rate Following Exposure at a Choir Practice — Skagit County, Washington, March 2020 | MMWR

翻訳に誤りがある可能性があるのですが、この合唱団は2020年3月10日に2時間30分ほどの合唱練習を行っていたといいます。後の調査で、1人のメンバーが3月7日より風邪のような症状があり、10日の練習ではこの感染者を含む61人が参加していたといいます。

結果、60人(感染者を除く)中、52人のメンバーが新型コロナウイルスに感染しました。実に86.7%が感染したという数値についてPCR検査で陽性と診断された人は32例(61.5%)で残りの20例は感染の可能性があるというものです。

61人の平均年齢は69歳(31~83歳)で、84%が女性でした。一方、元の感染者を含む53人のその後入院したのは3人だけです。しかし、うち2人は死亡しています。発症から死亡までは14日、15日目だったといいます。


当時、練習はどのような内容で行われたのかについては、2時間30分歌いっぱなしではなくメンバー同士が互いに近くに座ったりおやつを共有したり、練習の最後に椅子を積み重ねたりするなど感染機会がいくつかあったといいます。また歌う行為については、エアロゾル放出による伝播が発生した可能性やおしゃべりでも伝播した可能性があると指摘しています。


新型コロナウイルスに関しては最近の韓国で感染拡大が広まったクラブやライブハウス等でも明らかになっているように、キャバクラも含め人が話したり歌ったりするような環境では特に爆発的な感染拡大が広まる可能性が考えられます。したがって今後、学校等でも朝礼や全員で大声で発表したり、授業などで歌ったりする場面が出てくる可能性があるのですが、感染を広める可能性が高く極力避けるべき行為と考えられます。