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無限の太陽エネルギーを利用することで発電するソーラーパネル。近年は著しく安価になり大規模発電所も建設され始めています。一方でソーラーパネルを道路に敷き詰めるという案について、フランスが行った研究では事実上失敗に終わったとしています。

AFPが昨年7月に伝えた内容によると、フランス北西部ノルマンディーで研究されていた車が走行する幹線道路にソーラーパネルを敷き詰めるというソーラーパネル幹線道路計画ついて、地元当局が失敗に終わったと発表していました。

「ソーラーパネル幹線道路」は失敗、次世代パネルで再挑戦へ フランス 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

記事によると、このソーラーパネル幹線道路は全長1kmにわたり試験的に敷き詰めたもので2016年12月より試験が開始しました。この道路の通行量については1500人あまりの村をつなぐ道路とのこと。

なぜ失敗に終わったのか。道路が敷かれた県の当局者の発表として「フランス電力(EDF)に売却すれば約2万2000ユーロ(約270万円)の売り上げになると期待されていたものの、実際の売上額は8000ユーロ(約97万円)にしかならなかった」と話しています。

問題は売電利益だけではなく普通の道路より騒音が酷いこと、そして路面の劣化が早いなど問題が相次いで見つかっていました。またこの区間の最高速度を70km/hに制限する必要が求められたとしています。

ただ、当局者によると計画は終わったわけではなく既存のソーラーパネルは撤去した上で、区間を短く改良したもので試験していくと発表しており、他国から視察があるなど注目されており、今後も研究を進めたいとしています。



ソーラーパネル道路については中国や欧米でも試験運用が始まっているとされているのですが、中国では敷設した数日後に破損が見つかるなど問題が見つかっています。日本のようにソーラーパネルに適した土地が少ない地域ほど都市に組み込むことが難しく、また導入費用も高額になります。
一方で、環境保護意識が一般でも高まっていることもあり既存の風力発電等でも新しい技術を導入したものが次々と誕生しており、クリーンエネルギーへの投資は今後も続いていくと考えられます。