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新型コロナウイルスに関して、国や地域によって感染率や死亡率にばらつきがあることが知られていますが、今回報じられているのは地上から3000m以上の高地に暮らす住民に関してです。なんと、このような地域の人は国内の他の地域よりも感染率が著しく低いことが分かっているとのことです。

海外メディアによると、オーストラリア・ボリビア・スイスの共同研究チームによると、南アメリカ大陸にあるペルーのアンデス山脈にあるマチュピチュの玄関口、人口42万人のクスコ市における新型コロナウイルスの感染率などを調べた結果、国内の他の地域よりも感染率などが著しく低いことが分かったとしています。

해발 3000m 이상에선 코로나도 '고산병' 앓는다? - 조선닷컴 - 국제 > 국제 일반

研究によると、海抜3400mのこの都市では現在916人の感染者が確認されており死者は3人です。一方でペルー国内における感染者は14万人に達しているといい人口比などから他の地域よりも8割ほど低い数値になっているとのこと。

なぜここまで感染者が少ないのか。オーストラリア・ボリビア・スイスの共同チームによると他のアンデス地域やチベットなど海抜3000m以上の高山地域に住む人における感染率を調査したところ同じような傾向が見られたとしています。


それによると、海抜が4500mのチベット高原では中国の他の地域よりも格段に感染率が低く、ボリビアのエクアドルにおける海抜3000m以上の地域に住んでいる地域でも国内の他の地域よりも感染率は1/3~1/4程度低かったといいます。
エクアドルでは3万8000人が感染し3300人以上が死亡しているものの、多くの感染者を出しているのは太平洋に面した港がある都市で海抜は4mです。ボリビアにおける感染者は8387人で海抜416mの都市に集中しているものの、海抜3640mの都市では410人となっているとのこと。

理由については明らかになっていないのですが仮説として、高度とコロナウイルスの低い感染率の間には明らかに関連があるようにみえるといい、高高度で獲得する低血中酸素濃度を勝ち抜く体と、乾燥した山岳大気、また高紫外線レベル、大気中に浮遊するウイルスの能力を減少させる大気圧などの自然環境が相互作用した結果ではないかと考えているとのこと。

人種的な理由については米呼吸器内科専門医の主張として、遺伝的な理由ではなく高山環境で生活したことによる体の変化が理由ではないかと主張しています。