Imergard WP

新型コロナウイルスの流行で、今年の夏はお店の扉を開放するところが多くなり『暑さ』と『蚊』に悩まれそうな年になりそうです。一方、この蚊に関して従来型の殺虫剤ではなく天然の火山鉱物を使用し殺虫するスプレーが開発されていると報じられています。

NCステートという科学系ニュースサイトによると、ノースカロライナ州立大学の昆虫学者は、リバプール熱帯医学学校とIVCCという企業と共同で『Imergard WP』という天然素材の次世代型殺虫スプレーを開発していると報じています。

Volcanic Glass Spray Shows Promise in Controlling Mosquitoes | NC State News

記事によるとImergard WPに含まえている主成分は火山鉱物の一つパーライトです。パーライトといえば園芸をされている方ならご存知の方も多いと思うのですが、軽くサワサワしたような白い石ころのようなもので、元々あのような形ではなく火山岩として産出されるパーライト原石や珪藻土等を高熱加熱することで作り変えた人工発泡体です。

開発したImergard WPはこのパーラーライトを細かく粉状にしたものが含まれているらしく、なんと粉塵パーライトに蚊の足が触れただけで脱水を起こし死ぬといいます。

▼粉塵パーライトが付着した蚊の足
Imergard WP1

既に実際の建物で研究も行われています。
簡単に紹介すると研究では4つの異なる環境でテストしており、1つは小さい小屋になもせずそのままの状態、2つ目は同じサイズの小屋の壁に従来型の殺虫剤スプレーを散布、3つめは壁にImergard WPを散布、4つ目の小屋にはImergard WPと従来型の殺虫剤の両方を散布しました。

結果、Imergard WPが塗られた壁のある小屋では蚊の死亡率が最も高かったといい、処理後5か月まで死亡率は80%を超え、6か月では78%を示したとのこと。(一般的な殺虫剤は5か月間は約40〜45%で、6か月目で25%)

研究チームによるとImergard WPに触れた蚊は数時間いないに死ぬとしており、蚊はパーライトを嗅ぎ分ける嗅覚センサーが無いため見分けることができないとのこと。

ただ、これが人体、特に肺などに入った場合、アスベストのような発がん性やその他の影響がないのかという点について研究者は「動物に対しては無害だ」と説明しています。パーライトの粉末(粉塵)についてはアスベストのように針状ではないため有害性ついては低いものと考えられます。

蚊といえば私達日本人からすると血を吸われて痒くなる虫という存在に過ぎませんが、アフリカなどの地域では人間を死に追いやるウイルスを媒介させる虫となっており蚊を減らす様々な方法が考案されています。
また将来的にハエといった害虫にも効くようになると、例えば牛やニワトリなど畜産現場では生産性の向上にも役立つのではないのでしょうか。
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