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重力崩壊を起こした天体『ブラックホール』。太陽よりも質量の大きい恒星が一生を終える過程で形成することが知られているのですが、このブラックホールから吐き出されたガス球について光の速度に近い速さで放出されていたことが分かったと報じられています。

Space.comによると、NASAのチャンドラX線天文台で観測された『MAXI J1820 + 070』という銀河系内にある地球から1万光年先のブラックホールでこのブラックホールを公転する恒星から吸い込まれた物質が光速に近い速度で吐き出しているのを発見したと報じています。

Black hole caught spewing jets into space at nearly the speed of light (video) | Space

記事によると、太陽の8倍の質量があるMAXI J1820 + 070を公転する恒星は太陽の半分ほどの質量があることが分かっており、現在小さい恒星に含まれる物質がブラックホールに吸い込まれている状態だといいます。この時、ブラックホールから明るいX線として検出可能なガス球が上下から放出されるときがあるといいます。

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放出されたガス球のX線を観測した結果、過去に観測されたブラックホールのガス球でも最速に分類されるものだったといいます。
具体的には北側に放出されたガス球は光速(光の速度)の60%、そして南側のガス球は高速の160%という速度が検出されたといいます。物質は光速を超えることができませんが、超光速運動という現象でそのような速度として検出されており実際は光速を超えていません。研究チームによると、実際に放出されたガス球の速度は光速の80%を超える速度ではないかとみています。

今回どの程度の質量が放出されたのかという研究も合わせて報告されており、質量に換算してハレー彗星の1000倍、ニューヨーク市にあるエンパイアステートビルディングの5億倍の質量だったとのことです。
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