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新型コロナウイルスに関しては喉や鼻そして口以外にも私達が日頃行っているオシッコやウンチにも含まれていることが明らかになっています。そこで気になるのはトイレで新型コロナウイルスに感染する可能性なのですが、感染は起こりうるという研究が報告されています。

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は、感染者のせきなどで発生したエアロゾルなどを介して感染が拡大するとされていますが、さらに意外な感染経路が浮かび上がっています。

これまで判明している新型コロナウイルスの感染経路は、感染者のくしゃみや咳などで放出された体液の液滴を介した「飛まつ感染」と、皮膚や粘膜、ドアノブや手すりなどを介した「接触感染」に大別されます。

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新型コロナウイルスについては糞便にも含まれているというのは相当前から確認されており、現在は下水から新型コロナウイルスを検出し将来発生する感染拡大を事前に察知することができるともいわれています。

気になるのは新型コロナウイルスの感染者が洋式トイレでウンチ等をした場合、トイレという換気が悪い空間で他の利用者に伝搬したいのかという疑問です。今回発表された研究はまさにこの点について行われたもので、結論から先に述べると一般的な洋式トイレであれば水しぶき等が原因によるエアロゾル感染は起こりうるという結果となりました。

この研究は中国・東南大学の研究者が便器内の空気と水の流れをシミュレートし、どの程度エアロゾルが発生するのかを調べたものです。

具体的にどのようにエアロゾルが拡散するのかについては、トイレを流した瞬間に人の高さまで上昇するというものではなく、流してから35秒後に便座の縁から27.4cm(床から72.4cm)まで上昇、70秒後には36.8cm(床からは81.8cm)まで上昇したというものです。

▼35秒後と70秒後のエアロゾル(点)の位置
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もちろん実際のトイレを用いて研究されたものではないのですが、最近テレビCMでも「トイレの水しぶきが壁を汚して匂いを出している」という演出があり、流した水の一部が便器外まで拡散しているのはほぼ間違いないと考えられます。

その上で研究者は
  1. トイレの水を流す前にはフタを下げる。
  2. 便座にウイルスの粒子が付着している可能性があるので、座る前に便座を清掃する。
  3. 水を流すボタンやドアノブにもウイルスが付着している可能性があるため、トイレの後にはよく手を洗うこと。
を指摘しています。

冒頭紹介したように、トイレは密閉空間に置かれている場合が多く構造上換気が悪いという共通点があります。また換気扇や窓が上部についているものがあり、新型コロナウイルスを含んだエアロゾルが人の高さまで上昇し続ける可能性も十分に考えられます。根本的な解決にはトイレや便器の構造そのものの設計を変えるなど対策が求められます。
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