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子供が大好きな遊びといえばシャボン玉。みなさんも幼いころ遊んだ記憶があると思いますが、国内の研究チームによると、このシャボン玉に花粉を含ませ作物の受粉を手助けするという方法が開発されたと報じられています。

北陸先端科学技術大学院大学の都英次郎准教授らの研究チームが、「シャボン玉を使って花粉を媒介する」という奇抜な方法を開発し、ミツバチの働きを補完する可能性もあると報じられています。

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私達が普段食べる果物、特に夏になるとスイカやメロンが美味しですが、これらは全て何らかの方法で受粉が行われた結果作られたものです。受粉しているのは人もしくは虫が大半なのですが、近年特に受粉を手助けするミツバチが減るなど問題が発生しているといわれています。当然人の手で受粉することはできるのですが、大規模農家となるとそれも難しいのが難点です。

そこで北陸先端科学技術大学院大学は化粧品などに使われる市販のラウリン酸アミドプロピルベタインに花粉の発芽に有効なカルシウムなどをませた水溶液からシャボン玉を作り、ドローンを用いて上空から散布するという方法を開発しました。

その結果、ドローンが発生させる気流にも負けずシャボン玉による受粉が9割の確率で成功したと主張してます。この時用いられた花はユリという大型の花になります。また手持ちのバブルガンでナシの花びらに受粉させたところ95%で受粉に成功したとのこと。

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気になるのは、わざわざシャボン玉にせず噴霧器を使うなどしてドローンで撒き散らせばいいのではないかという疑問です。この点についても記載されており、この手の噴霧器では大量の花粉が必要になるそうで、あくまで少ない量での受粉を行える点でシャボン玉が有利だと記載されています。

「いちごなど小さい花にも使えるのか」「ハウス内でも使えるのか」など解決しなければならない問題はいくつかあると思うのですが、虫を使わない新しい方法として注目されていくことは間違いないと思われます。