アルテミス計画_1

アメリカが実施予定の月の各種探査計画に関して今月10日、文部科学省はアメリカ側と月探査協力に関する共同宣言に署名したと報じられています。今後注目されるのは日本人宇宙飛行士の月面着陸。実現の可能性はあるのか紹介していきます。

米国が提案し、日本も参加を表明した国際協力による宇宙探査計画(アルテミス計画)について、文部科学省は10日、米航空宇宙局(NASA)との間で、日本人宇宙飛行士の月面着陸に向けた取り決めの策定を進めることなどを含む「日米月探査協力に関する共同宣言」に署名した。

同日の閣議後記者会見で萩生田光一文科相は「日本人が史上初めて月面に降り立つことに向け、大きな一歩を踏み出したことになる」と話した。

時事ドットコム
アルテミス計画とは月軌道上に小型の宇宙ステーション『ゲートウェイ』を建造し、有人月面着陸など各種月探査を実施するという計画です。アルテミス計画についてはその最終目標は有人火星探査計画であり、宇宙ステーション『ゲートウェイ』はその中継基地としての運用が考えられています。

したがって、当初アメリカは有人火星探査に力を入れるため月面着陸を予定していなかったのですが、中国やロシアが有人月面着陸を実施する計画がでてきたこともあり方針を変更。現在は再び月面着陸を実施することとなりました。アメリカでは既に着陸機などの開発が進められており月面着陸についてはほぼ間違いなく実施することになると考えられます。


そこで気になるのは、アメリカ人宇宙飛行士以外も月面に降り立つ機会が設けられるのかについてです。既に複数の宇宙機関がアルテミス計画の参画を発表しているのですが、日本は今回『日米月探査協力に関する共同宣言』に合意したとしています。
具体的な内容は不明なのですが、記事を読むと共同宣言には小型宇宙ステーション『ゲートウェイ』の簡易居住棟のバッテリー開発、国際居住棟の生命維持システムなどを日本が開発することになったとしています。
また日本人宇宙飛行士の月面着陸については、今後具体的な計画を策定していくという合意になったとしています。したがって、現時点では明確に着陸に合意したというものではなく、大臣が述べたように「日本人が史上初めて月面に降り立つことに向けて、大きな第一歩を踏み出した」という内容に留まっています。

▼月の南極に構築される交通網
アルテミスベースキャンプ

このアルテミス計画では月の南極に『アルテミスベースキャンプ』という月面基地を初めて建造する予定です。これは極のクレーターに眠る氷の掘削やクレーター周囲に月面車を走る交通網を構築するなどアポロ計画では実施されなかった月面開発が行われることになります。

したがってかなりの回数の月面着陸と合わせて月面の滞在が行われることは間違いと考えられます。日本人宇宙飛行士が月面で活躍できる場が設けられるのかは、まずはアメリカとの国同士の関係は当然ですが、アルテミス計画にどれだけ貢献できるのか特に技術面が重要になります。



非公式の発表としてはアメリカ航空宇宙局(NASA)のブライデンスタイン長官が2019年9月に「日米両国の宇宙飛行士が一緒に月面に立つことを念頭に(日本は)前向きな検討をしてほしい」と述べたと報じられており、かなり早い段階で日本人が月面有人着陸する可能性も示唆されています。
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