独島級揚陸艦

韓国メディアによると、『大型輸送艦II』という大型の強襲揚陸艦の導入するという計画に関して、『軽航空母艦事業』として、F-35Bおよび離発着可能な軽空母を保有することに方針を変更することが検討されていると報じられています。

韓国の複数メディアによると、韓国海軍の強襲揚陸艦『独島級揚陸艦』の3番艦を保有するとした『大型輸送艦-Ⅱ』事業に関して、韓国政府及び韓国軍は『軽空母事業』と変更し、更に2033年の進水から最大で3年ほど前段階した2029~2030年に進水、2032年~2033年に実戦配備するという案を積極的に検討していることが今月4日明らかになりました。

記事によると、軽空母事業によると排水量約3万トン級。これにF-35Bを12機とヘリ8機を搭載するというもです。

[단독] 3만t급 대형수송함에 F-35B 스텔스기 탑재… 한국형 경항모 추진 - 조선닷컴 - 정치 > 외교·안보

韓国政府筋によると4日、「国防部と合同参謀本部、海軍・空軍などが韓国型軽空母および運用する固定翼機のF-35Bステルス機の配備時期を当初の計画より前倒しする案を積極的に検討中だ」と述べました。軽空母事業の推進および艦載機の早期配備には、日本の軽空母配備や中国の空母戦力増強、北朝鮮の迎撃回避型の新型ミサイル開発などが影響を及ぼしたことが理由だとしています。


一方で軍当局の説明によると、「日中など周辺国を刺激しないために使用されていた事業の名称も変更した」といい、記事では理由は日本の軽空母導入(いずも型護衛艦の改修)に積極的に対処しなければならないというムン・ジェイン大統領の強い意志が反映されたものではないかと伝えてます。つまり、今回の韓国における事業内容の変更は確かに中国海軍の増強や北朝鮮問題があるものの、その最大の理由は日本の軍事力の増強にあるというこれまでと同じような流れとなりました。

この事業内容変更については2019年7月時点で軽空母を運用するという内容が発表されており、理由は北朝鮮ではなく『中国と日本に対応するためだ』と語られています。また2019年10月には現代重工業がF-35B運用可能な大型輸送艦(つまり軽空母)の概念設計技術の研究事業を受注したことを発表しています。したがって、現在は『検討中』などと表現が用いられているものの事実上軽空母の保有が決定されていると判断してよいものと思われます。

現在韓国海軍が保有する独島級揚陸艦は排水量が18800~19300トンで、いずも型護衛艦が26000トンでこれを超える排水量ということになります。