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古くから使われるレンガ。ワシントン大学によるとどこにでもある赤レンガを蓄電池にする技術を開発したと報じられています。

Newswiseによるとこのシステムを開発したのはワシントン大学の研究者で、世界で最も安価で使い慣れた一般的な建築素材であるレンガを用いて蓄電池を構築することに成功しました。

Storing energy in red bricks | Newswise: News for Journalists

レンガは建築素材として過去何千年も人類が利用してきたものの、家や壁などを作る用途以外で利用された例はほとんどありませんでした。しかし、今回ワシントン大学の研究者はレンガにエネルギーを蓄える方法を開発しました。


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研究者によると用いるのはそこらに売ってる普通のレンガで、リサイクルされたレンガからも作ることができると話しています。また写真に映し出されているレンガは1個65セントで購入したものだといいます。

記事によると、赤レンガに用いられている一酸化鉄と太陽バッテリーに用いられる導電性ポリマーのコーティングが必要だといいます。したがって既存のレンガ建築物には応用は難しいと考えられるのですが、仮に50個のレンガで蓄電池を構築した場合、緊急用の照明に約5時間ほど電力を供給することができるとのこと。充電時間は1時間程度で終わるといい、再利用も数十万回できるとのこと。

レンガを蓄電池にするというのは建築素材以外の使い方としては最も優れたものと考えられるのですが、一方で既存の蓄電技術はより小型で大出力であることから、安価なレンガを用いているとはいえ費用対効果の面からも優れたものとはならないと考えられます。