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アメリカ軍が配備している主力戦車M1エイブラムスに関して、米陸軍はイスラエル製のアクティブ防護システム『トロフィー』を搭載すると発表したと報じられています。

米陸軍によると先月発表した内容として、トロフィーが搭載されるのはポーランドに配備されている米軍のM1 エイブラムス戦車です。アクティブ防御システムを新たに搭載することで敵の対戦車ロケット、無反動砲、対戦車ミサイルなどの脅威から守ることができると説明しています。

U.S. Army decided to mount active protection system on Abrams tanks

M1エイブラムス戦車に搭載されたトロフィーシステムについては2018年12月にポーランドで開催された『サーベル・ストライク』というという演習で既に搭載している様子が確認されていたほか、2019年にもルーマニアで行われた多国籍合同演習『Justice Eagle 19』でも搭載している様子が確認されていました。


▼2018年サーベル・ストライクでトロフィーを搭載したM1エイブラムス
ROPHY Heavy Vehicle_M1A2_1

アクティブ防御システムとは、飛来する対戦車ミサイルや対戦車ロケットなど物理的に排除し守るシステムです。具体的には高速で飛来してくるミサイルを察知、迎撃用の爆発物などを飛ばし近距離で空中爆破させ無力化するというものです。したがって、いわゆる戦車から放たれるような貫徹力に優れた徹甲弾(イメージとしてはピストルの弾のような金属のみでできている)砲弾については無力化させることは難しいという欠点があります。



このようなアクティブ防御が搭載することで例えばテロリストらが多用する対戦車ミサイル等は高い確率で迎撃できることが期待されています。ちなみにパッシブ防衛システムとしては爆発反応装甲、M1エイブラムスであればTUSKというものが既に実用化されています。