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最近良く耳にする人工知能、AI。AIは軍事分野でも既に運用に向けた開発が始まっているとされているのですが、先日米軍でが実施した人工知能と人間がシミュレーター上で模擬空中戦を行うという企画で、なんと米空軍のパイロットが完敗するという出来事があったと報じられてます。

环球网はWar Zoneの記事として今月20日(現地時間)米国防総省が主催したAlpha Dog Fightという所謂AIと戦闘機パイロットとの地上における模擬空中戦に関して、5-0で米空軍パイロットが完敗する結果となったと報じています。

美军让F-16飞行员与人工智能空战 结果飞行员完败

今回の企画はアメリカの国防高等研究計画局、DARPAが主導しているもので2019年11月より始まった一連の競技で最後のプログラムになります。米国防総省としては今回のプログラムが空中戦闘計画ACEの進化にどのような影響を与えるのかは不明としながらも、DARPAはAIの開発を刺激し利用の拡大することを望んでいました。




今回の結果を踏まえ米軍としては開発したソフトウェア・ハードウェアは無人航空機の自立運用能力の工場役立つ他、既存の有人機の支援にも使われるとして早ければ2024年頃にもAIを搭載したハードウェアが引き渡される可能性があるとしています。
ちなみに、今回人類と対戦したAIについては現実世界では12年分の戦闘経験を積んだレベルのものだったとしておりプログラムの開発期間はわずか1年です。

一方、米国空軍研究所(AFRL)はDARPAとは別にシステムを開発しており、将来的に自律および半自律ドローンの可能性を模索しており人工知能を搭載することで仮想の副操縦士しての運用も考えられているとのことです。

人工知能についてはF-22やF-35の次世代機となる第6世代戦闘機に搭載される可能性が指摘されており、例えばコックピットから人を取り除くことで人間が耐えられないような高度な機動飛行を長時間行えたり、生理的な理由から不可能だった長時間のミッションが行えるようになるなど、パイロットの負担軽減も含め新たな時代に入ることも予想されています。