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今年、中国とインドが双方が主張する国境付近で衝突があったと報じられ、攻撃内容も『投石』されたなどとよくわからないことも発表されていたのですが、今月インド側が中国軍兵士の写真を公開したものの、手に青龍偃月刀を装備した様子が確認され話題になっていると報じられています。

朝鮮日報によると、中国とインド間の国境紛争が高まる中、国境地帯を守る中国軍兵士が自動小銃以外も剣や槍、棒など様々な武装をしていたことがインド側が撮影した写真で分かったと報じています。

중국군, 관우가 쓰던 언월도까지… 인도 국경 충돌 사진 또 공개 - 조선일보

NDTVなどインドメディアによるとこの写真は今月7日、インド側に接近してきた中国兵士を撮影したものだといい9日公開されました。その写真には青龍偃月刀で武装した中国兵が確認されたといい、インド側は「中世時代に用いた武器を集団で使用した直接的な証拠だ」などと説明しています。青龍偃月刀は小説『三国志演義』で関羽が愛用してる『冷艶鋸』の名前で有名とのこと。


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中国とインドは国境線が約3300kmあり西部に位置するShenpaoという山岳地帯で衝突が発生しました。記事によるとインド軍の主張として今月7日武装した中国兵50~60人が午後6時頃、インド軍の陣地に向かって進軍したといい、両国が定めた実行支配線(LAC)を不法に侵入したため威嚇射撃を行ったと説明しています。

この事案については中国側も声明を7日夜に発表しており、中国人民解放軍のスポークスマンによるとインド軍が勝手に国境を超え国境部隊に対して威嚇射撃をしたといい、中国軍は状況を安定化させるため必要な措置を取らなければならなかったと説明しています。また威嚇射撃をしたインド軍兵士を調査し処罰する必要があると主張しています。

この地域では2020年6月15日に両軍の衝突が発生しインド軍側の死者20名、中国軍側の死傷者数十人が発生したと伝えられています。この衝突は1975年以降、45年ぶりの大きな被害となりました。

一方で、『青龍偃月刀』が現代のナイフなどと比べどの程度攻撃能力があるのかは不明です。また中国の過去の例を見る限りでは、武器として青龍偃月刀を持っているということよりも相手を威嚇するため持っていることが予想されます。ちなみに中国では2016年に天津武装警察が、心理的な効果を狙い戦国時代後期から宋代まで実際に使われていた武器『狼牙棒』(ランヤーパン)で武装していたことが明らかになっています。