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お菓子コーナーに行くと様々なタイプの商品が売られていますが、海外ではスパイスやハーブに用いられる植物由来の甘味料が入ったお菓子を食べ続けた結果、心室細動を起こし死亡するという出来事があったと報じられています。いったい何があったのでしょうか。

SKY NEWSによると、出来事があったのはアメリカ、マサチューセッツ州に暮らす建設作業員の男性でファストフード店で昼食をとっていたところ突然倒れその後運ばれた病院で死亡したというものです。

Man dies after eating a bag and a half of liquorice a day for weeks, say doctors | US News | Sky News

記事によると、この男性を調査したところ血液のカリウム濃度が極端に低下した状態であったことが分かったとしています。これにより心室細動を起こし死亡した可能性が高いとしました。なぜカリウム濃度が低い状態になっていたのか、実は男性が最近になり好んで食べていたという特定のお菓子に原因があると考えられています。

▼リコリス菓子
リコリス菓子
男性が食べていたのは欧米では古くから親しまれ、日本ではほとんど見かけない『リコリス菓子』というものです。この紐状のお菓子にはスペインカンゾウから抽出された甘味料が含まれており、そのグリチルリチンという物質が大量に接種した場合、副作用として人体には高血圧などの症状が出る場合があるとのこと。問題はグリチルリチンを特別大量に接種しなくてもごく少量でも血圧が上昇する場合があるとしています。


▼スペインカンゾウ
スペインカンゾウ

記事によると男性はここ数週間前からグリチルリチンを含むリコリス菓子を毎日1.5袋ほど食べていたといい(具体的なグラム数などは不明)、これが人間におけるある種の致死量を超えてしまい結果的に心機能に影響を与えたと見ています。

米国食品医薬品局(FDA)の基準としては、特に40歳以上の人々の場合は1日あたり2オンス(約56g)のグリチルリチンを含むリコリス菓子を2週間連続して摂取すると心機能に問題が生じる可能性があると警告しています。ただ、FDAによると食品における含有量の最大3.1%にグリチルリチンを含めることを許可しているものの子供も食べる多くの菓子やその他の製品に1オンスあたりの含有量は定められていないと説明されています。

今回の死亡事故を受けて該当するお菓子を製造していたメーカーは「当社のすべての製品は安全に食べられ、FDAの規制に完全に準拠して調合されている」とし、菓子を含むすべての食品は「適度に楽しむ必要がある」と述べているとのことです。