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映像製作から観測、偵察など様々な分野で使用されているドローン。一方で軍事兵器としても利用されることが確認されているのですが、先月行われた中国のドローンに関する博覧会でミサイル等で武装できる軍事用ドローンが発表されました。

今回謎の軍事用ドローンを発表したのはHARWAR(HARWAR国際航空テクノロジー)という中国でドローン開発を行ってる企業が開発したもので、哈瓦·察打一体无人机(战斧 H16-V12、Zhanfu H16-V12)というものです。

榴弹加导弹!国产小型无人机火力配备真强悍_高清图集_新浪网

このドローンは2020年9月13~15日に開催された深セン国際ドローン博覧会2020で発表されたもので、公式サイトによると大きさは1530mm x 1750mm x 830mmという人間が手を広げたくらいの大きさがあるドローンで重量は25kgあります。構造部分には日本製のT800カーボンファイバーとドイツ航空のアルミニウムを使用しています。

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GPSは当然搭載しており、他には衝突防止用として上下左右に対して20~200mの衝突防止センサーが搭載しているとのこと。また防塵性能としてはIP65、また中程度の雨にも飛行することができるとし、風抵抗はレベル7。飛行特性としては最高到達高度は5834mで最大飛行距離は14.4kmです。これは一切機器等を搭載していない場合の数値です。

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気になる兵器搭載量は最大25kgで36倍ズームのカメラや空中照明、セキュリティー関連機器の他にもグレネードランチャーや対地ミサイルなど30あまりの機器を運用可能だとしています。

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写真を見る限りミサイルとグレネードランチャーはどちらかしか搭載することができず、この運用には当然カメラを搭載しないと不可能という構成が確認できます。となると、搭載可能な兵器は多く見積もってもミサイルは1発11~12kgが限界と考えられます。



問題はこの手の重量のミサイルが存在しているのかという疑問についてはなんとも言えないのですが、中国ではこの手のドローンの開発が非常に盛んであり、当然中国軍でも運用している実態を考えると既に配備済みの兵器があるのではないかと思います。
いずれにしても自由落下し落とす形の小型の爆弾でも十分な脅威となるため、この手のドローン技術を用いた軍事兵器というのは中国だけではなくアメリカや日本でも開発が進んでいくものと考えられます。