スターリンク_1

電気とアンテナさえあれば地球どこでもインターネットが繋がる。そんな夢のような新しいインターネット網を構築しようとしているのはアメリカの民間企業スペースXです。このスターリンと呼ばれる宇宙インターネット網について同社が打ち上げた衛生数が1000基の大台を突破しました。

現地時間今月20日、スペースXがサービスを目指す衛生インターネット『スターリンク』の実現を目指しファルコン9ロケットを打ち上げ、搭載した60基を展開することに成功したと発表しました。

スペースXが自社のロケットを用いて打ち上げているスターリンク計画については今回で17回目の打ち上げになるとしており、既に私達地球の周囲には1051基が周回しているという規模になりました。もちろん、この数はこれまで保有する通信衛星数としても世界最多ということになります。

同社によると、今回打ち上げたスペースXのファルコン9ロケットは打ち上げ後大西洋上に展開した「Just Read the Instructions」という無人船に第一段階ロケットを帰還させました。既におなじみとなった第一段階目の回収技術。同社によると今回回収されたロケットは既に8回打ち上げられたものを再整備し利用しているものだ説明しています。

ちなみに前回の打ち上げからは38日あまりと、わずか1ヶ月と1週間あまりとなっており、これも同社としては最速の再利用期間としています。



スターリンク計画は今後4万2000基あまりを打ち上げ、地球規模の新たなインターネット網の構築を目指します。衛生インターネットはこれまでもあったのですが、同社は地球の低軌道(高度550km)に人工衛星をあえて展開することでPingを一般的なネット通信と同じく品質になるよう対策をとりました。

これは従来の静止軌道に展開した場合、Pingが550ミリ秒ほどまて低下します。つまりオンライン対戦ゲームやテレビ電話、遠隔操作で機器を動かすには使い物にはならないレベルのものでした。

低軌道に衛星を展開した場合、たしかに品質の高い回線は提供できるものの、僅かに存在する大気により減速するため衛星の寿命が5年と短くなる予定です(静止軌道であれば基本的に燃料が無くなるまでの15年ほど)。

スペースXはスターリンク衛星を大量に生産し世界で最も安価な再利用ロケット使用することで低価格の大容量・高品質のインターネット網を構築しようとしており、特に僻地におけるインターネットの提供などその可能性は計り知れないものがあります。

参考