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アメリカで予てより問題視されているライフラインに対してのハッキング行為。先日何者かが上水に対してハッキングを行い住民らを毒殺しようとした可能性があると報じられています。

海外メディアによると、事件があったのは今月5日、アメリカ東部、フロリダ州のタンパ近郊にあるオールドスマーという街で上水道(水道水)の管理システムに対して正体不明のハッカーが攻撃を行い、水道水に対して大量の水酸化ナトリウムを混入させる出来事があったと報じています。

Hacker Infiltrates Water Treatment Plant, Attempts to Poison City

記事によると、この事件が発表されたのは5日午後に事件が発生した3日後となる8日で地元の保安官事務所によると水道局ではハッキングに直ぐに気づき水酸化ナトリウムの濃度は直ちに戻す事ができたといいます。しかし、水道水には通常の濃度よりも100倍高くなっていたものの住民らの健康に問題は無いとしています。

どのような経緯でハッキングが行われたのか、今後地方当局と連邦当局が共同で調査を行っているとしています。


今回、大量の水酸化ナトリウムが混入した事件に関しては、そもそも水酸化ナトリウムは一般的には灰汁として知られているもので、水の酸性度を制御するために少量使用される腐食性化合物になります。少量であれば人体には問題はないものの、高濃度だったり当然原液濃度となれば人体には致命的な影響でることになります。

記事によると、被害にあった浄水施設は周辺の街15000人に対して供給を行っているのですが、水道水を遮断するという対応はとられませんでした。元々水酸化ナトリウムの量が微量であるため仮に100倍になったとしても悪影響は無いといい、住民に対して決して危険に晒されるような濃度ではなかったとのこと。

今回の攻撃に関しては水道局のオペレーターが実は先週の時点で何者かがシステムにリモートでアクセスしていることに最初に気づいていたとのこと。しかし、システムが日常的にリモートでアクセスされるため異常とは見なしていなかったといいます。