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戦闘爆撃機として知られるF-15E ストライクイーグル。その爆弾搭載量は第二次世界大戦時のB-29を超えるのですが、この機体に関して多くの精密誘導爆弾を搭載できる改造計画が進んでいると報じられています。

軍事専門サイト『The Aviationist』によると、アメリカ空軍は第85飛行隊が運用するF-15E ストライクイーグルについて最近行われた試験写真を公開しました。これは2021年2月22日にF-15の片側に合計で6発の精密誘導爆弾であるGBU-38 JDAM(模擬弾)を搭載したというものです。

F-15E Strike Eagle Tests “Bomb Truck” Configuration Capable Of Carrying 15 JDAMs - The Aviationist

このテストは、F-15Eの爆弾携行能力を高め「爆弾トラック」として機能させるという計画で、ACEなどとよばれる概念実証としています。

スポークスマンによると、「現在、F-15Eは最大9発のJDAM(爆弾)を搭載することができますが、このテストの成功により15発まで拡張されます」と。これまで、F-15Eは「ファストパック」の3つの下部ハードポイントに3つのJDAMを搭載し、さらに1つを中心線の下、他の2つを外部燃料タンクに置き換えることができていたといいます。この試験では「ファストパック」の3つのハードポイントにもJDAMを搭載することをができるようになるとのこと。

▼胴体に設けられたハードポイント
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▼爆装した従来のF-15E、爆弾の配置が異なる
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アメリカ空軍のプレスリリースによると、搭載したすべての爆弾を1回のミッションで使用できるわけではなく、「ファストパック」の上部ハードポイントに取り付けられた6発の爆弾が戦闘で解放されない可能性があるため制限がされないハードポイントから爆弾を解放するような仕様になっているそうです。

記事によると、この機体はF-15Eの戦闘爆撃機としての能力を高める以外も、アメリカ本土以外で爆弾を再装填するためにこれまでは輸送機2機つかい爆弾と人員を運ぶ必要があり、現地で爆弾を搭載しなければならないなどの手間があったといいます。一方で、今回の機能が付与されると輸送機は1機だけで済むと説明しています。